新型コロナの影響で中国でも倒産や失業が相次いでいる
様々な手を打つ中国政府だが、
失業対策として露店が脚光を浴びている
つい最近までは排除の対象だったのに、
一転して救世主?
現場からは怒りの声も
今年の全国人民代表大会での政府活動報告では、
経済成長率の目標値が出なかったことが話題になりましたが、
内需拡大戦略、貧困脱却、雇用の安定・民生の保障
このような語句が並び、
経済成長に陰りが見えた中で、米中貿易戦争で叩かれ、
新型コロナの影響でガタガタになった経済を
なんとか立て直そうという意志が感じられます。
政府活動報告は新華社のウェブで読めます(日本語)URLは下に貼っておきます。
今年に入ってからの経済の落ち込みは酷いので、
失業者は7000万人と報じられたり、
失業率の見込みは25%(失業者2億人)との予想が出たり、
庶民は失業を大いに恐れ、
為政者は失業による世相の乱れを怖れています。
ブログの過去記事でも紹介していますが、
金曜日の午後を休みにして週休2.5日にすれば近場の小旅行が増え、
諸費拡大につながると真面目に検討しているなど、
内需拡大に懸命です。
増置税という日本の消費税にあたる税金も減税しました。
経済政策については、日本の財務省や財務省お抱えの緊縮増税派経済学者よりも
中国共産党の方が優秀な政策を出し、
国民のことを真剣に考えています。
内需拡大のためには低い失業率は絶対必要です。
収入がなくては何も買えません。
日本の財務省は「消費税増税や新型コロナ増税で安心感を国民に」などと、
訳のわからない屁理屈を言い出すのでしょうが、
賢い中国の官僚や経済学者は中国国民のために懸命に考えています。
その一つが李克強首相が目をつけた露店営業。
失業者が増えている中で、
露店営業は誰でも簡単に始められ、絶好の失業対策になります。
李克強首相は推進しようとしているのですが、
市政府からは反発が出てきたようです。
アメリカに拠点を置く自由亜州電台(RFA)が伝える記事から
[自由亜州電台]李克强遭北京市打脸 中共高层对地摊经济或现分歧
翻訳版
[自由亜州電台]李克強は北京市に叩かれた 中国共産党幹部の露店経済に対する見方の分岐点
記事は北京の例を紹介していますが、
上海など他の都市も同様に、無許可の露店営業は、
徹底的に取り締まりを受け、
ネット上でも城管(無許可営業や違法駐車などを取り締まる治安公務員)が、
露店に車で突っ込んだり、
店主をボコボコにする動画がネットに投稿されています。
このようにして街の清浄化を進めてきたのに、
突然露店推奨などと言われても納得できないでしょう。
市政府の反発はかなり大きいようです。
地方政府に対しても財政支出の削減を要求しているため、
<自由亜州電台>中国に「厳しい日」がきた 地方政府の50%以上が支出引締
失業対策も限定的になってしまうため、
露天の奨励で自助努力してほしいというのが本音でしょう。
日本でもこれから景気対策が実施されると思うのですが、
真剣に議論されてしまいますよ。
そうなれば10年程度で日本は発展途上国の仲間入りです。
<参考ニュース>
全人代政府活動報告
http://jp.xinhuanet.com/zz/2020-2h/list.htm?page=zfbg
新型コロナ 経済に大打撃 相次ぐ倒産 失業率25%に
内需拡大の決め手はプレミアムフライデー。。。
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