大都市を救うためには、田舎は犠牲にして良い。
長江第2号洪水が三峡ダムに流れ込み、
三峡ダムの水位は163mを超え、放水を続けています。
長江流域の武漢、南京、上海など大都市の市街地を救うために、
中小都市や農村地帯に大量の水を排出しています。
中国公式メディアは、三峡ダムの変異、浸透、変形は、
正常の範囲内なので心配いらないと報じました。
今までは「変形は無い」と言ってきたのに。
長江第2号洪水は今年最大の水量を記録し、
長江第2号洪水が発生してから72時間で、
三峡ダムの水量は60億m3増加し、
水位は過去最高の164.18mに達したそうです。
水1m3の重量は1トンですから、
三峡ダム湖は60億トンも重量を増したことになります。
水の圧力に耐えきれずにダムが崩れてしまうことを、
ダムが決壊したと言い、大量の水が流れ出して、
下流に大水害をもたらします。
<三峡ダム決壊被害予想範囲>
これは通常期の被害予想なのですが、
これでも被害面積は日本の面積を超え、
被害人口でいえば4~6億人が被災すると予想されています。
今は通常期ではなく、80年ぶりの大洪水期です。
1ヶ月半降り続く雨で中国各地に洪水被害が出ている中で、
中国の4分の1を超える地域が、被害を受けると予想されています。
単純計算で240万km3の面積が被害を受けます。
被災人口がどれくらいになるのか、公式の試算も出ていません。
大雑把に見積もって8億人が被災すると思っていいでしょう。
このような被害を出すくらいなら、
ダムから放水を続けて決壊を防ぐのは当然でしょう。
人がいない地域や少ない地域では、
住民を避難させた上で、堤防を破壊して河川の水を排出し、
河川の水位を下げることで、
大都市市街地の水没を防いでいます。
三峡ダム決壊の噂が、また広がっています。
昨年も三峡ダムが変形していると騒ぎになりましたが、
最近では公式メディア新華社が、
「三峡ダムの変位、水の浸透、変形は正常の範囲内」
と発表しました。
「変位、水の浸透、変形」はある。
あるけど正常の範囲内だから大丈夫だと言ってます。
新華社が大丈夫だと言うんだから、きっと大丈夫なんでしょう。
みんな信じましょう。大丈夫!
余談ですが、地溝油って知ってますか。
「地溝油は下水から掬った後に、ちゃんと濾過してるから大丈夫」
と食堂のニイちゃんが言ってました。
大丈夫の定義はどうなってるんでしょ?
以下は水害の様子を伝える自由亜州電台の記事です。
各地で水害が発生した様子が伝えられています。
+++自由亜州電台+++
[邦訳]<自由亜州電台 >毎秒6万m3の水が貯水湖に流れ込み、官製メディアは三峡ダムの変形を認めた。
今年の長江2号洪水は毎秒6万m3で三峡ダムに流れ込み、三峡ダムの水位は163mに達した、現在、三峡ダムの放水量は毎秒3.7万m3である。中国の官製メディアは、「主要なパラメータは正常な範囲内」としながらも、初めて間接的に三峡ダムの変形を認めたが、データは発表しなかった。
18日8時に、長江三峡ダムへの流入量は毎秒61000m3に達した。楚天都市報の報道によると、19日14時には、三峡ダムへの流入量は毎秒53000m3まで低下した。78時間で三峡ダムが蓄えた水量は60億m3に達し、ダム湖の水位は163.88mまで上昇した。
先週金曜日から、湖南洞庭湖区域、江漢平原、漢江中下流域、武漢、湖北省東北部などに暴雨が降り、局地的な大暴雨は、累積降雨量が30mmから90mmに達した。洞庭湖の水位は再び上昇し、16個の水文ステーションは警戒水位を超えた。長江本流中下流域はほぼ2週間近く警戒水位を超えている。
水害防止戦略は田舎を犠牲にして大都市を守る
武漢市民の李さんは月曜日(20日)にRFAに、「現在江灘の街路灯は水没して見えません。江灘の入り口にはたくさんの砂袋が積まれ、川辺のクラブハウスやバーは水没し、ダム沿いは24時間交代制です。現在は周囲のいくつかの郡を犠牲にして、武漢市街地を優先して保護しています。周辺の郡の人々は全部避難する必要があります。」と述べた。
安徽省の洪水状況はとても深刻で、現地の洪水緊急対応はレベル1の最高レベルに引き上げられた。長江と淮河の2つの大河が安徽省を流れており、王家ダムから正陽関までの淮河本流が警戒水位を超えた。安徽省は長江支流の 滁河の2カ所で爆破して、河川の水を2箇所の貯水エリアに引き入れた。
◆「やせる道場?」エステ体験行ってみた! https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=3BBMEI+F1SH9U+1HK2+2Z6O1F
合肥同大鎮政府は大スピーカーで避難放送
合肥市廬江県同大鎮政府水害防止指揮部は、日曜日(19日)に市民に命令を発布した。
「鎮水害防止災害救援本部命令。
本日より、本鎮内の高さ12.5m以下のすべての住民は、水害防止と災害救助員を除き、貴重品と生活必需品を携帯して、安全地帯にある親戚友人宅に移動し、残った人は警戒し、通知放送に注意を払い、鎮水害防止指揮部の統一指揮に従わなくてはならない。
避難準備をすること。」
江西省九江市の水位は依然として警戒水位を約2m超え、武警と兵士は土嚢を積み上げてダムを補強した。これ以前に江西省鄱陽県昌洲郷中洲圩で188mに渡って堤防決壊が発生し、昌洲郷の15の行政村が浸水し、1万人余の住民が緊急避難する必要があった。応急修理により、堤防は先週土曜日に接合した。
江西省の水害状況は1998年の洪水を超えている。
江西省市民の劉女史はRFAに、現地の水害状況はかなり深刻だと述べた。「江西省の水害の損失はとても大きく、九江の多くの家屋は洪水で流されました。1998年の洪水被害に比べて更に悪いことに、2人の消防士が洪水に流されました。私は多くの村が浸水しているのを見ました。」
江蘇省南京は水没地区となり、多くの住宅地が浸水した。江蘇省の太湖では、22日間連続で警戒水位を超えている。江蘇省常州市民張建平はRFAに、三峡ダムの放水や堤防の決壊と大暴雨の影響により、太湖の水位は上昇し続けている。「安徽省芜湖、銅陵から江蘇省南京まで、至る所で水害が発生しています。太湖の水位も警戒線を超えています。湖州の7つ星ホテルも水没しました。現在の気象予報によると、次は淮河流域が危険です。現在の中国の洪水は楽観視できません。」と述べた。
公式メディアは三峡ダムは変位しているが、指標は正常だとしている
中国公式メディアは三峡ダムが変位、変形している状況を間接的に認めた。新華社は先週土曜日に、三峡中枢運行部門の観測データは、ダムの変位、漏水、変形などの主なパラメーターは正常の範囲内で、ダム保持構造物の安全指標は安定していることを示していると報じた。しかし変位の程度、漏水量、変形の程度を示さなかった。一部のネット民は癌にかかったと嘲笑していたが、癌の指標は全て正常範囲内だった。
これに対して、張建平は「三峡ダムは洪水を防いだり、旱魃に対抗するためには機能しておらず、三峡ダムは数万年、ひいては数十万年かけて形成した長江流域の生態環境を破壊し、近年頻繁に洪水被害を引き起こしている。手遅れになる前に三峡ダムを壊さなければ、ダム湖の底はどんどん高くなり、沈泥はますます深刻になり、最終的には手の施しようがなくなる。」と述べた。
ドイツに居住する中国水利専門家の王維洛は、インタビューで、三峡ダムには治水能力がないと語った。彼は中国のダムが決壊する三大原因は、50%は、例えばダム湖の容量が小さすぎたり、暴雨の影響を過小評価したり、ダムの設計ミスによるものである。40%がエンジニアリング品質の低下、10%が運行ミスであると述べた。
<自由亜州電台 >每秒六万吨水流入水库 官媒承认三峡大坝存在变形
http?://bit.ly/39hDT1u
+++自由亜州電台+++