米下院は22日に中国新疆ウイグル自治区のウイグル族らによる強制労働で作られた製品の輸入を制限する法案を可決しました。中国の反発は強く、すぐに外交部が反論の声明を発表しました。
アメリカ政府は新疆綿や綿糸、トマトなど新疆製品の輸入禁止を検討していましたが、下院を通過した法案では「強制労働で作られた製品」の輸入を禁止しており、品目の限定はしてない模様です。
法案は下院を通過しただけで、法律として成立するには上院での決議など、いくつかの手続きがあり、上院に送られる日程も決まっていない状況だそうですが、中国外交部はすぐに反論しました。
中国外交部汪文斌報道官は23日の定例記者会見で、この件について声明を発表しました。その趣旨は以下の通りです。
「米国下院は、中国の客観的事実を無視し、新疆の人権状況を悪意を持って誹謗し、新疆のいわゆる「強制労働」問題を捏造し、中国の事業体や個人に「制裁」を科すと脅している。中国はこれに強く憤慨し、断固として反対する。」
「新疆の問題は純粋に中国の内政問題であり、米国にはそれに干渉する資格も権利もない。いわゆる「強制労働」の問題は、欧米による完全な捏造である。中国は「新疆の労働と雇用の安全保障」と題する白書を発表したが、これは新疆がすべての民族の雇用の基本的権利を保障する積極的な労働・雇用政策を実施しているという客観的な事実を真に文書化したものである。米国側の関係者が新疆の労働・雇用情勢を真剣に心配しているのであれば、白書をきちんと読むことをお勧めする。」
「米国は、新疆地方政府が人権を守り、新疆の人々の雇用を促進するために行っている途方もない努力を無視し、新疆のいわゆる「強制労働」問題を勝手に憶測し、それを口実に様々な措置を講じている。」
「米国側が事実を直視し、状況を認識し、いわゆる「強制労働」問題の憶測を直ちにやめ、国境関連問題を利用して中国の内政に干渉し、中国の発展を損なうことをやめ、新疆関連の否定的な法案の検討と実施を推し進めることをやめるよう強く求める。」
「中国は引き続き、中国企業の正当な権利と利益を断固として保護し、自らの主権、安全保障および開発利益をしっかりと保護するための必要な措置をとる。」
中国外交部は15日にも声明を出していますが、『新疆の強制労働が欧米の捏造であり、中国へ圧力をかけるのは止めろ』とする趣旨は変わりません。ただし15日にはEUによる独立監視団の新疆への派遣について触れていましたが、今回の声明では全く言及していませんでした。
新疆ウイグル自治区ではウイグル人への強制労働だけでなく、強制収容所、ウイグル人女性への強制不妊手術など人権迫害の疑惑が多くあります。中国共産党はそのような事実はないと主張するのなら、EUの主張する独立監視団を受け入れるべきではないでしょうか。
米国下院を通過した新疆製品輸入禁止法案ですが、日本では同様の法律や規制が必要かどうかの議論も起きません。メディアの報道はあることはあるのですが、外信をそのまま伝えているだけの簡素なものがほとんどです。日本人が関心を示さないのも、メディアの報道の希薄さが原因の一つかもしれません。
このブログではウイグルなどの人権問題も海外中国語ニュースから拾って、伝えていこうと思っています。1人でも多くの日本人が関心を持ってくれることを願って。
参考資料
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<环球网>美国会议案禁止进口新疆产品,汪文斌:所谓强迫劳动问题,完全是美西方凭空捏造的谎言
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《新疆的劳动就业保障》白皮书(全文)
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<CNN.co.jp>中国政府による強制不妊と虐待、ウイグル女性が語る「地獄」
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新疆の不妊手術「自主的」と中国 独研究者の強制批判に反論
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<Sina新浪看点>新疆发布“境外炒作新疆人口问题的研究报告”:所谓“种族灭绝”纯属无稽之谈
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