インド政府筋は、この南アジアにおける中国の影響力と支配力に対抗するために、数週間のうちに南アジア諸国に数百万回分の新型コロナワクチンを供給すると述べました。インドには、世界最大のワクチンメーカーがあります。
米国国営の国際メディアの美国之音の報道によりますと、世界最大のワクチンメーカーであるインド血清研究所が製造するワクチンが、モルディブ、ブータン、バングラデシュ、ネパールなどの国に到着し始めています。
インド血清研究所(Serum Institute of India)は、インド西部のプネ(Pune)にあり、英国の製薬大手アストラゼネカとオックスフォード大学が共同開発したワクチン「コビシールド(Covishield)」を製造し、インドだけでなく他の多くの国にも出荷しています。
インドの外相であるスブラマニヤム・ジャイシャンカル氏は、ツイッターで近隣諸国への供給の様子を投稿しており、近隣諸国からも感謝の投稿が相次いでいます。
近隣諸国の一つネパールとインドとは、領土問題で緊張しているとの報道がある上に、中国がネパールで政治的・経済的に影響力を増し、中国が提供するシノファーム製ワクチンが承認を待っていることを懸念しています。
パキスタンは中国から1月31日までにシノバック製ワクチン50万回分を無償で提供されることで合意したと、シャー・メフムード・クレシ外相が明らかにしており、南アジアでの中印ワクチン競争は火花を散らしているようです。
インドはネパール、スリランカ、モルディブなどの国への中国の投資に追いつくのに苦労しており、新型コロナワクチンの需要はモディ政権にとっても失地挽回のための手段になるといいます。
中国製ワクチンは有効性や安全性の評価が各国で分かれていますが、インド製造のワクチンは副反応がほとんど無く安全性が高いと、インドメディアは報じています。
注目すべきは、現地時間21日の午後にインド血清研究所(Serum Institute of India)で火災が発生し、これまでに5人が死亡していることです。
火災の原因は明らかになっておらず、新型コロナワクチンの生産には影響はないと、インド血清研究所は述べています。
『C国がインドのワクチン製造を邪魔するために放火した』という陰謀論が出てきそうですね。
このニュースを読むまでは、インドに世界最大のワクチンメーカーがあるなんて知りませんでした。
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参考記事 *>s
<美国之音>印度开展“疫苗外交” 对抗中国
http*://bit.ly/3iAf7OA
<AFP>世界最大ワクチンメーカーで火災、5人死亡 コロナワクチンに「影響なし」 印
http*://bit.ly/3sLMCC6