米国新大統領にバイデン氏が就任してからも、米中関係に改善は見られず、中国軍機が南シナ海で米空母へのシミュレーション攻撃を行なったとの噂もでています。識者の中には中国が台湾に対して軍事行動を起こす可能性は、ここ数十年来で最も高くなっていると警告しています。
台湾が新たなキューバ危機になり、バイデン政権の悪夢になると指摘する識者がいます。
米紙のコラムニスト、ニコラス・D・クリストフ氏は、中国本土が台湾に対して武力を行使する可能性を過小評価すべきではなく、その可能性は数十年で最も高いとし、米国は現実の戦争を避けるべきだとの記事を書いています。
クリストフ氏の「中国はバイデンの悪夢かもしれない」と題した記事では、米中が軍事戦争を起こすとしたら、発火点は台湾の管轄内になると言及しています。
台湾の媽祖列島や金門諸島は中国本土に近く、中国が島に侵攻する可能性があります。
中国海軍の演習
その際、中国が台湾に圧力をかける方法としては、潜水艦を派遣して台湾の海底ケーブルを遮断したり、タンカーの航行を妨害して石油が台湾に搬入されるのを妨げたり、サイバー攻撃により台湾の銀行システムを破壊することが考えられます。
従来は中国が台湾に侵攻する可能性は低く、米中が直接武力衝突をする可能性は低いと考えられていましたが、現状は中国が台湾に武力行使する可能性は数閏年ぶりに高まっていると指摘されています。
クリストフ氏は、台湾を介して米国は「新たなキューバ危機」に直面する可能性があると指摘しています。
中国衛星が捕らえた米空母ルーズベルト
キューバ危機は1962年に、米国とソビエト連邦がキューバを介して対立した、深刻な軍事的危機で、原因は1959年に米国がイタリアとトルコに弾道ミサイルを配備したことに反発したソビエト連邦がキューバにミサイルを配備しようとした事件です。
キューバ危機では米ソが核戦争の一歩手前まで行ったとされています。
中国海軍演習
米国の国力が衰退しつつあるのに対して、中国は近年の経済発展により国力が充実しているため、習近平中国共産党総書記は自信を深めていると見られています。
中国共産党機関紙の人民日報に台湾武力侵攻を匂わせる記事が掲載されたり、中国国防部が戦争を示唆して台湾蔡英文政権を脅したり、中台関係がきな臭くなっています。
蔡英文総統と台湾国軍
バイデン政権の国務長官に就任したブリンケン氏は、トランプ前政権の対中強硬政策を継続し、同盟国と協力して効果を上げると述べていますが、バイデン政権の対中強硬政策が不十分だと考えている共和党員もいると伝えられています。
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参考記事 *>s
<rfi>美国航母南海受模拟攻击?美媒称金门或东沙岛如遭攻击或成拜登的“中国噩梦”
http*://bit.ly/3rauUXm