中国がBBCワールドニュースをブロックしていることについて、中国共産党機関紙の人民日報が、中国の立場を表明しました。
アメリカに拠点をおき、中華人民共和国の政治ニュースを専門に扱う多維新聞の報道によりますと、人民日報は、「これは中国の国益を守るための中国の正当な行動であり、他国のメディアが中国を攻撃し、中傷するために虚偽の報道をすることに反対するという中国の厳格な姿勢を完全に示している」と強調する記事を掲載しました。
中国当局は2月11日に、BBCワールドニュースが、中国で放映するための条件を満たしていないと通達を出しました。
ニュースは真実で公平でなければならないという要件に違反し、中国の国益を害したことがその理由だとしています。
人民日報の記事では、「真実性はニュースの命であるが、BBCの中国関連報道は「世紀の嘘」の捏造に躍起になっており、ジャーナリズム倫理に違反しており、深刻な二重基準と深いイデオロギーバイアスに満ちており、中国国民の間に大きな憤りを与えている」と指摘しています。
本件の発端となったのは、BBCが2月5日に、新疆ウイグル自治区の収容所で、ウイグル人女性に対して集団で、性的虐待を行なっていることを告発し非難する記事を発表したことでした。
中国外交部はBBCの報道を事実ではないと非難しました。
中国当局はBBCとその北京支局に対し、報道の悪影響を排除するための現実的な措置を講じ、中国に関連したフェイクニュースについて中国に公開謝罪するよう繰り返し求め
人民日報は、BBCの報道をフェイクニュースと非難し、報道内容を否定しただけでなく、「(中国人)14億人、世界人口の20%近くがBBCを信頼していないのに、BBCは『世界で最も信頼されている国際的なニュースメディア』であるはずがない」とBBCそのものを中傷しています。
人民日報は、「報道の自由」は嘘をつく自由ではない。中国当局がBBCを放送禁止にしたことは合法的かつ合理的であると強調しました。
「我々はBBCに、中国人が中国を中傷するための悪質な攻撃には決して同意しないことを伝えている」
以上が、人民日報が伝えた、中国がBBCを放送禁止にした理由なのですが、これを読んで納得する人はいないでしょう。
BBCが伝えた内容に対して、「フェイク」「事実ではない」と繰り返すだけで、否定する証拠を何も出していません。
ウイグル人ジェノサイドの問題についても、国際社会の査察を受けいれば良いだけなのに、それをしていないのは後ろめたいことがあるからでしょう。
まだ日本では関心の低いウイグルジェノサイド問題ですが、これをきっかけに多くの人が関心を持ってくれることを願います。
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参考記事 *>s
<多維新聞>中国祭封杀大棒 人民日报重磅文章警告BBC
http*://bit.ly/3pgC37o