ミチェル・バチェレ人権高等弁務官が新疆ウイグル自治区や香港などの人権状況を理解するために中国を訪問したいと要請したことを受け、中国はバチェレの訪中許可を与えることを検討していると回答しました。日本のマスコミではほとんど報じられない中国の人権問題ですが、世界は動き始めています。
国連人権理事会諮問グループの中国代表蒋端氏は3月2日に、「中国はバチェレ氏の訪中を歓迎します。ただし訪中の目的が中国の政策を非難することであってはならないという条件付きです。」と語りました。
バチェレ氏は2月26日に、新疆ウイグル自治区の一部の施設における恣意的な拘留、虐待、性的暴力などの人権問題について、「人権状況を独立して包括的に評価する必要がある 」と述べていました。
バチェレ氏は元チリ大統領で、2018年9月に国連人権高等弁務官に就任する前から、中国を訪問して人権状況を調査することを希望していました。
バチェレ氏は、2月26日のジュネーブ人権理事会で、中国国民の基本的人権と市民的自由は、国家安全保障と伝染病との戦いの名の下に弾圧され続けていると、中国の人権状況を強く批判しています。
人権侵害は新疆ウイグル自治区だけでなく、香港でも起きていると指摘しています。
中国代表蒋端氏は、「バチェレ氏の疑惑は実体を欠いている。 新疆ウイグル自治区とチベットのすべての少数民族は、宗教や文化の自由を含む幅広い自由を享受している」と反論しています。
蒋端氏はジュネーブの国連人権理事会で、中国人権問題を政治化することに反対し、オーストラリア、スウェーデン、米国が提起した懸念は事実無根と述べています。
蒋端氏は「新疆への扉は常に開いており、我々は高官の新疆訪問を歓迎する。 しかし、今回の訪問は交流と協力のためのものであり、いわゆる未確認の「犯罪」捜査のためのものではない」と強調しました。
中国は人権問題で国連「訪問」を受け入れる意向を示していますが、中国は国連人権理事会の47人のメンバーのうちの1人なので、訪問団にも代表を送り込んで調査を邪魔するでしょうし、『証拠』もあらかじめ消しておくだろうと容易に予想できます。WHOが武漢でウイルス調査した時と同じですね。
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参考記事 *>s
<美国之音>中国回应UN人权高专:访问新疆可以,但是交流不是调查
http*://bit.ly/2NQTJd9