中国の4大都市(北京、上海、広州、深圳)に次ぐ、15の新一級都市の2020年の所得水準が公表され、蘇州、杭州、南京の3都市で平均年収が6万元(約100万円)を超えました。
中国メディアの第一财经が4月6日に、新一級都市の一人当たりの所得水準を発表しました。
「新第一級都市」は、2020年6月に発表された「都市ビジネス魅力度ランキング」に基づいて認定された、成都、重慶、杭州、武漢、西安、天津、蘇州、南京、鄭州、長沙、東莞、瀋陽、青島、合肥、佛山の15都市です。
公表されたデータによりますと、2020年に一人当たりの年間所得が5万元(約84万円)の大台を超えたのは、武漢、青島、長沙、仏山、東莞の5都市でした。
6万元(約100万円)を超えたのは、蘇州、杭州、南京の3都市でした。
蘇州の平均所得は2019年から4.1%増の6万2582元に達し、4大都市(北京、上海、広州、深圳)に次いで、全国で5番目に高いものです。
蘇州は水郷地帯として中国有数の観光地であると同時に、ハイテク産業に力を入れ、約1万社のハイテク企業を抱える産業都市でもあり、上海に隣接し、上海からの大きな波及効果も受けています。
杭州の一人当たりの年間所得は蘇州に次ぐ61,879元に達しています。杭州は民間経済が最も発展している浙江省の省都であり、アリババなど多くの大規模民間企業の本社が集まっています。
南京は第二の経済省である江蘇省の省都として、一人当たりの年間所得は、2019年から5.2%増の6万606元となり、初めて6万元を超えました。
この発表を受けて、ネットではさまざまな反応が投稿されました。
『すみません、また足を引っ張ってしまいました』
『私の財布には関係がない』
『この収入では家は買えないけど、洋室くらいは買えるかな』
『中央値はどこだ?』
『僕とジャック・マーで平均すれば億を突破するぞ!』
『私の所得は月に1万元ほどですが、夫は少しずつ減っていますし、子供も2人いるので、家を買い替えるためのお金を貯めることもできませんし、旅行にも行けません、貧乏すぎます!』
多くの人が自分の所得と、発表されたデータとの乖離を嘆いているようです。
所得は平均値にはあまり意味はなく、ネット投稿にあるようにジャック・マー(アリババ創業者、杭州市在住)と平均したら、平均値は大幅に吊り上がってしまいます。
統計的に言えば中央値または最頻値を見るべきなのですが、おそらく中央値や最頻値はかなり低い値になっていたのでしょう。
今年の2月25日には、習近平総書記は貧困撲滅で完全な勝利を遂げたと宣言しているため、中央値や最頻値が出せないのだろうと推測できます。
昨年5月の全人代での記者会見で、中国国務院李克強首相は「月収1000元(約1万7千円、年収1.2万元)以下の人が6億人いる」と発言しています。
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参考記事
<新浪财经>15个新一线城市人均收入:这三地突破6万元!
http*://bit.ly/3uy33Co