上海ではDNA親子鑑定が増えており、以前は年に数件程度だったのが、最近は年に数千件の親子鑑定が行われています。中国メディアの网易に掲載された記事によりますと、最近上海の「90後」と呼ばれる1990年代生まれの若者に、親子鑑定をする人たちが増えています。
親子鑑定は、婚外子の確認、配偶者の不倫疑惑、相続、取り違えた子供の出産譲渡などで行われることがありますが、上海でも以前は年に数件しか行われていませんでした。
上海の親子鑑定データによると、夫が妻の浮気を疑い、子供が実子ではないと疑ったことが親子鑑定の理由の半分を占めていると予想されています。
親子鑑定を依頼する人の90%は、25歳~35歳の若年層だとのデータもあります。
疑心暗鬼になり親子鑑定を依頼した人のうち、最終的に血縁関係が証明されたのは77.4%とのことで、4人に1人は親子関係を否定されていることになります。
この数字が大きいか小さいかは議論の余地がありますが、ほとんどの依頼者は程度の差こそあれ、心理的な障害を抱えており、親子鑑定で親子関係が証明されなければ安心できず、最終的な結果に疑問を抱く者さえいたそうです。
親子鑑定を依頼するのは男性が圧倒的に多く、ある30代前半の男性は毛髪や爪などの多くのサンプルを持ち込んで鑑定したところ、2人の子供が実子ではないことがわかりました。
この男性の妻は、元カレとの関係が結婚後も続き、子供は元彼との間の子供でした。
男性は執拗な疑惑と苛立ちのもとで突発的な精神病を発症しており、鑑定結果を知らされた時には、窓を押し開けてビルから飛び降りようとしたそうです。
別の男性の事例では、生まれた子供が妻の友人男性に似ていると思い込み、悩んだ末に親子鑑定を依頼したところ、子供は間違いなく男性の子供だと証明されました。しかし、妻の夫への憤りと不信感は大きく膨らんだそうです。
女性が依頼者になる場合は、夫と子供の髪の毛をサンプルで持ち込む場合が多く、女性自身の身の潔白を証明する目的が多いとのことです。
女性と子供との親子鑑定をした場合には、除外率(親子関係の否定)は1.8%で、意外と多いです。
昨年発表された親子鑑定データによると、上海での除外率は22.6%、深圳では32%以上となっています。
関係部門によると、中国の親子鑑定件数は年平均20%程度増加しており、上海や深圳などでは年30~40%の割合で急増しているとのことです。
親子鑑定は家族関係の終焉だと言う人もいれば、婚姻関係の試金石だと言う人もいて、誰が正しくて誰が間違っているのか、 標準的な答えはありません。
親子鑑定は決して両刃の剣ではありません、剣に善悪あるのではなく、善悪は剣を使う人にあります、と記事は締めくくっています。
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参考記事
<网易>上海90后成为亲子鉴定主力军,平均每四个孩子就有一个不是亲生
http*://bit.ly/3fWSchb
<网易>90后成为亲子鉴定主力军:每4个孩子就有1个不是亲生的
http*://bit.ly/3wLnPjL
<世界新聞網>誇張狗血?上海90後親子鑑定 每4個孩子有1個非親生
http*://bit.ly/2ODBw2V