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オーストラリア連邦政府が、地方政府の中国「一帯一路」との協力合意を取り消す

オーストラリア連邦政府は、ビクトリア州政府と中国側との間で締結された「一帯一路」に関する合意を取り消すことを発表しました。

  アメリカに拠点を置く国際メディアの自由亜州電台の報道によりますと、オーストラリアのペイン外相は21日、ビクトリア州政府と中国側との間で2018年と19年に締結された「一帯一路」に関する2つの覚書と関連する枠組み合意を取り消すことを発表しました。

 

   ビクトリア州政府は中国の「一帯一路」国際経済開発政策への参加を決めていました。

 

  これらの協定はオーストラリアの外交政策と矛盾していたり、同国の外交関係に悪影響を及ぼすものであることが理由だと説明しています。

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オーストラリア マリス・ペイン外相

  オーストラリアでは202012月に外交関係法が成立し、州や公立大学と外国との間の協定を審査する外務大臣の権限が拡大され、外国との協定には連邦政府の認可が必要となっています。

 

  中国の一帯一路は、アジアからヨーロッパまでの諸国に中国が出資してインフラストラクチャ建設事業を進めるというもので、港湾、パイプライン、鉄道、高速道路などの建設が対象になっています。

 

  しかし、この一帯一路が世界の広い地域で中国政府が政治的影響力と経済的利害関係を強めていくことになるとの懸念が高まっています。

 

  オーストラリア連邦政府が、州政府、地方自治体、大学などの機関と外国政府の間の協定を破棄する権限を行使するのはこれが初めてです。

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ビクトリア州知事ダニエル・アンドルーズ

  これに対し、在オーストラリア中国大使館は、オーストラリアが「一帯一路協力協定」を離脱したことに「断固たる反対」を表明し、「理不尽で挑発的な行為」は二国間関係をさらに悪化させると批判しました。

 

  昨年20205月のオーストラリアが新型コロナ肺炎の起源に関する独自の調査を提案し、世界保健総会(WHA)で独立調査決議案が可決されてからは、中国のオーストラリアへの報復処置には目に余るものがあり、両国の関係は悪化し続けています。

 

  中国政府はオーストラリアへの中国人の留学や旅行を禁止し、牛肉、

ワイン、鉄鉱石、木材などの輸入禁止や大幅な関税上乗せを継続しています。

 

  クライブ・ハミルトン著「サイレント・インベージョン(目に見えぬ侵略) ~オーストラリアにおける中国の影響~」にあるように、中国共産党に主権の侵害が進んでいたオーストラリアですが、中国の影響力からの脱却が痛みを伴いながら進んでいます。

 

  日本でも政財界でサイレント・インベージョンが進んでいるようですが、早く抜け出さないと対等な日中友好はできません。

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参考記事

 

<自由亜州電台>大利亚取消地方与中国达成的一带一路合作协议

http*://bit.ly/3tNq5Fq