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英国メディア:中国の人口が減少し14億人を割り込んだ。中国国家統計局は否定

英国のフィナンシャル・タイムズ紙が関係筋を引用して、中国の人口が14億人を割り込んだと報じました。その翌日には、中国国家統計局2020年の中国の人口は引き続き増加していると発表しました。

  アメリカに拠点を置くラジオメディアの自由亜州電台の記事より。

 

  英国メディア「フィナンシャル・タイムズ」(Financial Times)は428日に、中国政府による最新の国勢調査の結果、中国の人口が約60年ぶりに減少し、14億人を下回るまでに縮小することを明らかにしました。

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  しかし、中国国家統計局429日、「2020年も人口が増え続け、具体的なデータは第7国勢調査公報で発表する」との声明を発表し、詳細は明らかにしませんでした。

 

  また、中国の公式メディアである環球時報は、中国の人口が2022年に減少する可能性があるとしたフィナンシャル・タイムズの報道に対し、昨年はその可能性は極めて低く、このデータは統計上の誤りである可能性があるとの反論記事を発表しました。

 

  イギリスの新聞「エコノミスト」のサイモン・ラビノビッチ(Simon Rabinovitch)記者は28日に、カリフォルニア大学アーバイン校の社会学教授、王豐氏のコメントを引用して、「このレポートは最初の国勢調査のデータを引用している可能性があり、その後調整される可能性があると考えています。」と「ツイートしています。

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  中国人口問題の専門家Mark W. Frazier氏は、データの調整は確かに有り得ることだが、中国国家統計局の声明では、人口増加が2010年との比較なのか、2019年との比較なのかが示されていないと述べています。

 

  2010年には前回の第6国勢調査が実施されています。2010年の第6国勢調査では、中国の人口は約13.4億人でしたが、2019年末には約14.05億人となりました。

 

  Frazier氏は、2020年の出生数が前年2019年よりも30%以上減少していることから、今回の国勢調査では、人口数が14億人を下回っていることの方が妥当なのかもしれないと述べ、中国の人口は遅くとも3年以内には減少する時期が来ると指摘しています。

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  北京に拠点を置く中国の民間団体「益仁平センター」の共同設立者である陆军氏も、「都市化の進展により、子育てにかかる費用が格段に高くなり、住宅や教育、医療にもお金がかかるようになりました。」「今年であれ、将来であれ、マイナスの人口増加は確実にやってくる」と述べています。

 

  Frazier氏は、中国が日本のように少子高齢化が進み、経済資源の多くを養老金(日本の年金)や医療費に回さなくてはならなくなることを避けるためには、米国のように国民一人一人の生産性を向上させなくてはならないと指摘しています。

 

  中国国家統計局の第7国勢調査結果の発表は、当初は4月上旬とされていましたが延期され、5月上旬から中旬に発表されるとの見込みです。

 

  国家統計局の担当者はメディアに、データ量が比較的多く、まだ処理中であり、現時点では具体的なスケジュールは決まっていないと述べました。

 

  きっと今頃鉛筆を舐め舐めして、中央政府に都合の良いデータを作って、、、、、(じゃなくて)真面目に一生懸命データを集計していることでしょう。中国国家統計局さん頑張って。

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参考記事

 

<自由亜州電台>中国统计局: 去年人口继续增长 驳斥《金融时报》

http*://bit.ly/2PKX4eE