日本のマスコミはほとんど報じませんが、菅義偉首相がG20保健サミットで台湾がWHOのオブザーバーとしてWHAに参加することへの支持を表明しました。
ドイツ国営の国際メディアの徳国之声の記事より。
G20保健サミットが5月21日にオンライン・ミーティングとして開催されました。 イタリアが議長を務め、出席した20カ国の首脳は、1年以上続いている新型コロナの流行に対して、どのように協力していくかを話し合いました。
菅義偉首相はWHOのオブザーバーとして台湾が、5月24日~6月1日に、オンラインで開かれる第74回世界保健総会(WHA)に参加することを支持する意向を表明しました。
菅義偉首相は、世界的な健康問題への取り組みにおいて、地理的な空白があってはならないと述べ、公衆衛生上の危機に対処する上でのWHOの重要な役割を強調し、WHO改革の必要性を訴えました。
「(WHOは)世界中の国や地域からの情報や知識を、自由で透明性のあるタイムリーな方法で共有しなければならない。」
実際のところ、台湾にWHAへのオブザーバー招待の決定は、全加盟国の「単純過半数」でなければならないため、台湾は5年連続でWHAを欠席することになりそうです。
台湾の参加に反対する筆頭は中国です。中国外交部の趙立堅報道官は、5月21日の定例記者会見で、「世界保健機関を含む国際機関への台湾の参加は、一つの中国の原則に基づいて取り扱わなければならない。 国家主権と領土保全を守るために、中国は台湾が今年のWHAに参加することに同意することはできません。」と述べています。
台湾のWHA参加は、まだまだ厳しい道のりですが、チェコやスロバキアの国会では、WHAに台湾が参加することを支持する決議案が可決されています。
韓国外交部も、台湾のWHA参加について「なるべく多くのアクター(出席者)らが出席することが重要だ」として、事実上「支持」の立場を明かしています。
これらに続いて菅義偉首相が、G20保健サミットで台湾がWHOのオブザーバーとしてWHAに参加することへの支持を表明し、台湾を国際社会に復帰させる動きが徐々に強まっています。
菅義偉首相の発言をはじめ、台湾についての記事は台湾メディアや韓国メディアの日本語版が報じるのみで、日本のマスコミはほとんど報じてません。中国政府に忖度しているのか、それとも実質的に中国共産党が経営しているからなのでしょうか。
今年のWHAは、オンライン開催なので、最終日辺りに台湾のサプライズ参加があっても良さそうなのですが、事務局長が習近平の操り人形と言われるテドロスでは無理でしょうね。
参考記事
<徳国之声>全球健康峰会:日本首相替台湾发声
http*://bit.ly/2QMX4eG
<フォーカス台湾>チェコ上院、台湾のWHO総会参加を全会一致で支持 外交部「歓迎と感謝」
http*://bit.ly/3fjW4Ix
<TAIWAN TODAY>外交部、スロバキア国会外交委員会による台湾のWHO総会参加支持決議に感謝
http*://bit.ly/3oKUQcf