麻生太郎副総理兼財務大臣は、5日の東京都内での講演で、中国が台湾を攻撃した場合、日本政府が安全保障関連法に基づき、限定的な集団的自衛権を行使でき、アメリカと協力して台湾を守ると述べました。
台湾(中華民国)唯一の国営通信社である中央通訊社の記事より。
中国が台湾を攻撃した場合、日本政府は安全保障関連法に基づく「存立危機事態」とみなし、限定的な集団的自衛権を行使する可能性があるといいます。
「存立危機事態」とは、日本と密接な関係にある他国が武力攻撃を受け、日本国の存立が脅かされ、国民の生命と権利が明白かつ根底から覆されるような危険な状態に陥ったことを指します。
麻生氏は、「台湾で大きな問題が発生した場合、日本の存立危機事態と関連する可能性が高いと言って全くおかしくない。そうなると、日米で一緒に台湾の防衛をしなければならない」と述べました。
さらに「香港と同じことが台湾で起きないという保証はない」とも語り、危機感を示しています。
中華人民共和国(共産党)と中華民国(国民党)との間には、「92コンセンサス」という『一つの中国』の合意がなされています。
ただし中華人民共和国と中華民国のどちらが正当な中国なのかは、曖昧のまま放置され、台湾で民進党が勢力を拡大するにつれ、台湾は独立国であると主張するようになっており、台湾民進党は「92コンセンサス」の存在自体を認めていません。
民進党による台湾独立の主張に警戒した中国共産党は、「台湾独立」は戦争を意味すると脅しをかけたり、頻繁に軍用機を台湾防空識別圏に侵入させたりして台湾に警告を出しています。
台湾は台湾本島だけでなく、馬祖諸島、金門島、東沙島など、台湾島防衛には絶対に欠かせない離島も領有しています。
中国による台湾侵攻は数年先だと見ている有識者も多いのですが、これらの中国大陸に隣接した離島なら、中国軍が侵攻しても米軍は離島だからという理由で放置するかもしれません。
そうなったら台湾本島侵攻も、思ったより早くなるかもしれません。警戒するに越したことはないですね。
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参考記事
<中央通訊社>日副相:中国若犯台 美日应一同防卫台湾
http*://bit.ly/2SODQq1
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