河南省政府の発表によると、25日午後現在、洪水の影響で死者63人、行方不明者5人、被災者11,447,800人、鄭州市、新郷市、河北市、開封市など6つの県級市が特に被害の大きな地域となっています。鄭州市の京広北路トンネルで大量の車両が水没し、死傷者の数はいまだに謎に包まれています。
フランス政府設立の国際メディアrfiの報道より。
洪水が発生して以来、鄭州市の京広北路トンネル周辺は軍が占拠し、地元政府までもが救助人員を撤退させ、現場には強い統制が敷かれ、撮影することも、家族を探しに近づくこともできません。この地域の死傷者や行方不明者の数は、100人から6000人、さらには数万人と言われています。
京広北路トンネルでの死者がわずか4人という公式発表に、中国の主要なオンラインプラットフォームでは多くのネットユーザーが疑問を投げかけています。
現在、多くの『問題のある投稿』は削除されていますが、様々な時間帯に遠くから撮影された捜索救助活動の映像が中国のインターネット上に現れています。
鄭州市では地下鉄も冠水し、車内に多くの人が取り残されましたが、窓が黒い覆いで目隠しされた地下鉄車両が運び出される様子が、SNS上に投稿され、中には被災者の遺体が乗せられているとの噂も流れています。
被災地の河南省には、中国国内メディアに加えて、香港、台湾や海外メディアも現地に入り、世界に被災地の状況を伝えています。
海外メディアの報道によると、徳国之声、CNN、BBC、ABCなどのジャーナリストが現地で取材をしていると、「愛国者」を名乗る中国人が近づいてきて路上での取材を妨害しています。
「愛国者」たちは、「中国を悪者にしている」「恣意的選択的な報道」「意図的に中国を中傷している」と非難しながら取材を妨害し、撮った映像のチェックまでしています。
写真は徳国之声の記者ですが、BBCの記者に似ていたことから、BBCの記者と間違われ、「志願者にだけインタビューして」「私たちを攻撃しないで」と取材拒否に遭ってしまいました。
近年BBCは独自取材で、新疆ウイグル自治区の人権侵害の証拠を世界に発信しており、中国共産党がBBC記者の写真を指名手配のように配布しているとの噂がありますが、あながちジョークではないようです。
外国メディアの取材を妨害する行為が、中国共産党の指示によるものとの証拠はありませんが、外国人記者たちは「中国共産党の洗脳下では、当局が行動を起こす必要はない。街には外国人嫌いの人々が溢れ、外国人に対する悪意に満ちている。」と嘆いています。
河南省を襲った洪水は「1000年に一度」「5000年に一度」の転載であるというのが、中国当局の主張ですが、当局には隠したいことが多くあるようです。
『洪水直前に上流域のダムが無警告で放水した』との噂があったり、『鄭州は500億元かけて洪水対策を実施したはずなのに手抜きだった』との噂がSNSに投稿されては削除されています。
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参考記事
<rfi>河南洪灾官方数字升至63人亡 郑州等地有“爱国民众”当街阻挠外媒报道
http*://bit.ly/2Wr0gPH
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