黄大仙の blog

何にでも首を突っ込みたがる好奇心旺盛なOJISANブログです。

米国防長官が東南アジアを訪問 関係強化と中国への対抗を図る

オースティン米国防長官は、米国政府の閣僚として初めて東南アジアを訪問し、 727日にシンガポールの国際戦略研究所(IISS)での講演に出席しました。 基調講演では、南シナ海問題について中国を批判しました。この後ベトナム、フィリピンを歴訪します。

 

  米国に拠点を置き、中華人民共和国の政治ニュースを専門的に扱う多維新聞の記事から。

f:id:deepredrose:20210728173051j:plain

オースティン米国防長官

  オースティン国防長官は、国際戦略研究所(IISS)での講演で、南シナ海の大部分の領有権を主張する中国政府の主張は、国際法上の根拠がなく、南シナ海地域の国々の主権を侵害するものだと述べました。 

 

  「我々は、地域の沿岸国が国際法上の権利を主張することを引き続き支援する。 我々は、尖閣諸島をめぐる日本に対する条約上の義務と、南シナ海におけるフィリピンに対する条約上の義務を履行することに引き続きコミットしている」

 

  「残念ながら、中国政府が紛争を平和的に解決しようとせず、法の支配を尊重しないことは、海の上だけで起こっているわけではない。我々は、中国のインドに対する侵略も見てきた。」

f:id:deepredrose:20210728173156j:plain

オースティン国防長官とシンガポール・リーシェンロン首相

  オースティン国防長官は、「今、このような違いや論争は現実のものとなっています。 しかし、それらをどのように管理するかが重要です。 私たちの利益が脅かされたとき、私たちは一歩も引かない。 しかし、私たちは対立を求めません。」

 

  「私は国防長官として、中国人民解放軍との危機管理コミュニケーションの強化を含め、中国との建設的で安定した関係を築くことを約束しています。」

 

  オースティン国防長官は、「 米中二大国は、透明性とコミュニケーションの模範を示す必要があります。 中国政府とは、共通の課題、特に気候変動の脅威について協力できることを期待しています」と述べています。

 

  中国側は、 米国こそが「南シナ海における安全保障上のリスクメーカー」であると主張します。米国が南シナ海の平和と安定を著しく損ない、国際法と国際関係の規範に著しく違反し、南シナ海で航行上の覇権を行使し、南シナ海の軍事化を生み出しているとしています。

 

 

  オースティン国防長官はシンガポールを皮切りに、ベトナム、フィリピンを歴訪します。同時期にブリンケン国務長官が米国の重要な同盟国であるインドを訪問し、シャーマン国務副長官が初めて中国を訪問しています。

f:id:deepredrose:20210728173237j:plain

中国訪問中のシャーマン米国務副長官

  米国の国際問題の専門家は、オースティン国防長官の東南アジア訪問は、「米国がこの地域が重要であることを理解しており、この地域に誰かを派遣することは米国の戦略の重要な一部であることを示す意味で重要だ」と指摘しています。

 

 

  南シナ海や台湾をめぐる、中国と米国を中心とする同盟国との対立は、中国が南シナ海東シナ海で軍事演習を続けて威嚇するのに対し、米国側も定期的に南シナ海に軍艦だけでなく空母も派遣して、演習や航行の自由作戦を行っています。

 

  英国空母クイーンエリザベスも、25日に南シナ海へ入りました。

f:id:deepredrose:20210728173403j:plain

南シナ海に展開する米軍

 

[あわせて読みたい記事]

deepredrose.hatenablog.com

deepredrose.hatenablog.com

deepredrose.hatenablog.com

deepredrose.hatenablog.com

 

参考記事

<多維新聞>美防长就南海问题批中国 呼吁加强与解放军的危机沟通

http*://bit.ly/3xa574r

<徳国之声>美国防部长访东南亚 强化关系与中抗衡

http*://bit.ly/3i5icrc