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カナダで拘束中のファーウェイCFO孟晩舟氏の裁判が審理再開、最終段階に入る

カナダで拘束されている、ファーウェイの最高財務責任者である孟晩舟氏の身柄引き渡し裁判が、84日に再び始まりました。 これにより、2年以上に渡って続けられてきた訴訟は最終段階に入りました。

 

  米国政府が運営する国際メディアの美國之音の記事より。

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カナダで拘束中の孟晩舟・ファーウェイCFO

  裁判は3週間続くと予想されています。この一連の審理が終了した後、このレベルの裁判所での訴訟の審理が終了します。裁判官は、裁判が終わった直後に評決を下さず、秋頃に評決を発表すると予想されています。

 

  裁判官の最終評決によって、無罪判決が下されて中国に凱旋するか、引き渡しが認められて孟晩舟が米国に引き渡されるか、孟晩舟の運命が決まります。

 

  引き渡しが認められた場合、裁判官は執行のためにカナダ法務省に引き渡し要求を送付します。 ただし、カナダの法律は被告に上訴する機会を与えています。もし上訴した場合には、この上訴プロセスは数年続く可能性があります。

 

 

  孟晩舟は、中国のテクノロジー大手ファーウェイの創業者である任正非の娘で、ファーウェイの最高財務責任者(CFO)です。

 

  彼女は2018121日に、トランジットで立ち寄ったカナダ・バンクーバー空港で、カナダと犯罪人引き渡し条約を締結している米国政府の依頼を受けた、カナダ当局によって逮捕されました。

 

  米国は、ファーウェイがスカイコムという香港のダミー会社を使って、イランに通信機器を販売したことを告発し、米国の対イラン制裁を回避するために香港上海銀行(HSBC)に虚偽の申告をしたとして、孟晩舟を詐欺容疑で起訴しました。

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中国政府は、米国によるファーウェイ潰しと非難

  孟晩舟の弁護団は前回の公聴会で、HSBCは孟晩舟から虚偽の申告を受けていないと主張する証拠を裁判官に提出しましたが、裁判官はその証拠を認めませんでした。 

 

  審理は、カナダ・ブリティッシュ・コロンビア州の最高裁判所で行われ、孟晩舟弁護団の主な目的は、米国の引き渡し要請には重大な欠陥があること、空港での逮捕時に孟晩舟の法的権利が侵害されていたこと、そして彼女を釈放すべきであることを、裁判官に示すことです。

 

  しかし、孟晩舟弁護団はこれらの問題について、裁判官を納得させるのは、非常に困難だろうと観測されており、 今回の判決により、孟晩舟の母国への釈放は事実上不可能になったとの見方が強くあります。

 

 

  カナダと中国の関係は、孟晩舟の逮捕以来急激に悪化し、中国政府は、「孟晩舟の逮捕は、中国の成長を抑制し、ファーウェイを取り締まるために米国が仕組んだ『政治的事件』である」と主張しています。

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中国で拘束されたカナダ人のコブリグ氏とスペーバ氏

  中国政府は、カナダに孟晩舟の釈放を迫るため、孟晩舟逮捕直後の20181210日に、カナダ人のマイケル・コブリグ氏(元カナダ外交官)とマイケル・スペーバー氏(カナダ実業家)の2人を逮捕しました。20206月にはスパイ容疑で正式に起訴しています。 

 

  カナダは、国安法施行後の香港人がカナダへ移民し易くするように法改正したり、中国のウイグル人迫害をジェノサイド認定したりしています。

 

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参考記事

<美國之音>孟晚舟案再次开庭 审理进入最后阶段

http*://bit.ly/3lstLuR