トランプ前大統領が、中国に新型コロナ流行の責任として、10兆米ドル以上の賠償を請求するよう主張したことを、バイデン大統領は支持していないと、ホワイトハウスのサキ報道官が述べました。
米国に拠点を置き、中華人民共和国の政治ニュースを専門的に扱う多維新聞の記事より。
トランプ前大統領は、在任中から、新型コロナの発生は中国に責任があり、中国は米国に補償しなければならないと主張しています。
最近、新型コロナウイルスの起源が、武漢ウイルス研究所から漏洩したとする説が有力になっています。
トランプ氏は、 最近のウィスコンシン州の集会でも、「中国は、中国ウイルスの賠償金を払わなければならない」と述べています。
「米国は命に関わるほどの傷を負ってしまった。10兆ドルでも、それだけでは足りない。」
トランプ氏の「すべての国に少なくとも10兆米ドルを補償すべきだ」との主張に対して、中国政府が反論しています。
中国外交部の汪文斌報道官は6月7日の定例記者会見で、米国ではトランプ氏の大統領任期中に、新型コロナの累積感染者数は2,400万人を超え、41万人以上が死亡したと述べました。
「トランプ氏は、事実を無視して中国への責任転嫁を繰り返し、自らの疫病予防・対策の不備の責任を転嫁し、注目を逸らしている。」
さらに汪文斌報道官は、「本当の意味で責任を負うべきは、かつて堂々としていながら国民の命や健康を無視していた偽善的な政治家たちだ。」と述べています。
バイデン大統領は、トランプ氏の10兆ドルの賠償請求は支持していませんが、新型コロナ起源について5月末、情報機関に「90日以内」の追加調査を指示し、期限が今月末に迫っています。
今月2日には、米下院外交委員会の共和党マイク・マッコール議員が、「武漢ウイルス研究所から漏洩した大量の証拠がある」とする報告書を発表しました。
報告書には、「武漢ウイルス研究所の研究員がコロナウイルスを秘密裏に操作し、2019年9月12日以前にウイルスが流出し、人に感染させた多くの証拠がある」などと記されているようです。
新型コロナの『武漢ウイルス研究所漏洩説』は、英国とノルウェーの研究者も主張していると、英紙デーリー・メールが5月末に報じています。
世界世論は『武漢ウイルス研究所漏洩源説』が正しいだろうと信じている中、バイデン大統領が追加調査結果を受け取った後に、どのように対応するのか注目されます。
人権問題ではトランプ前政権以上に中国を制裁しているバイデン政権ですが、元々親中派とされており、中国に忖度して中身の無い緩々の報告書を発表するのではないかと心配する有識者もいます。
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参考記事
<多維新聞>特朗普要中国为新冠疫情赔偿10万亿美元 拜登表态
http*://bit.ly/3lHR03Z
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