黄大仙の blog

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アフガニスタンの反タリバン勢力が北部地区を奪還

崩壊したアフガニスタン政府に忠誠を誓う武装勢力が、タリバンから北部地区を奪還しました。 親タリバンソーシャルメディアアカウントは、北部のバグラーン州でのタリバンの敗北を確認しました。

 

  米国政府が運営する国営メディアの美國之音の記事より。

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アフガンの少女たち タリバン政権下で学習を続けられるのでしょうか?

  親タリバンソーシャルメディアアカウントによると、バグラーン州での戦闘で、少なくとも15人のタリバン武装勢力が死亡し、15人が負傷したとのことです。

 

  タリバン現地軍のアブドゥル・ハミド司令官は、これをタリバンに対する蜂起と表現しました。

 

  これは、タリバン15日に首都カブールを制圧して以来、初めての、旧政府側による公式な武力反撃です。

 

  旧政府側の武力反撃に先立ち、ガニ前大統領の第一副大統領を務めたアムルラ・サレ氏が、断固とした抵抗を組織することを宣言していました。

 

  サレ第一副大統領は、ガニ大統領が15日にアフガニスタンを脱出した後、アフガニスタン憲法に従い、暫定大統領を宣言しています。

 

  サレ大統領は、アフマド・マスード氏の支援を受けてパンジシールで活動しています。

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旧政府側(反タリバン) サレ暫定大統領

  マスード氏は、アフガニスタンイスラム国元国防大臣アフマド・シャー・マスードの息子で、アフマド・シャー・マスード氏は、1996年から2001年までの前期タリバン政権に対抗して、アフガニスタン北部を守り抜いた国家的英雄です。

 

  一方、タリバンの指導者は、戦争で荒廃した国を統治する「包括的イスラム政府」の樹立を目指し、カブールでかつてのライバルたちと会合を開いています。

 

  国際社会はタリバンに対し、包括的な政府が成立しなければアフガニスタンの内戦は続き、各国は彼らの政府を認めないだろうと警告している。

 

  旧タリバン政権下では、イスラム法を厳格に解釈・施行し、女性の外出には親族男性の同伴が必要であったり、女子の教育を禁止するなどの政策が物議を醸しました。

 

  タリバンのムジャヒッド報道官は、カブールでの初の記者会見で、タリバンは女性の権利を尊重し、イスラム法の範囲内で仕事や学習することを認めると宣言しています。

 

  ムジャヒッド報道官は、「 タリバンは国際社会の一員であり続けたいと考えており、すべての民族が参加する包括的な政府を樹立するだろう」と述べました。

 

  しかし、タリバン武装勢力がカブールの住宅に入り込んで嫌がらせをしているとの情報があり、 複数の女性キャスターからは、国営テレビはすでに説明なしに彼女たちの出演を拒否したとの訴えもあります。

 

 

  元アフガニスタン議員のエルシャド氏は、治安状況はおおむね改善しているが、いまだにタリバンを名乗り、家に入り込んで武器や携帯電話を奪ったり、家を占拠しようとしたりするグループがいると述べています。

 

  タリバンアフガニスタンの経済を改善することを宣言していますが、国際社会が彼らの統治の正当性を認め、外国からの援助を受けることを認めるためには、国の統治という問題に対処し、かつての敵との和解を成功させなければなりません。

 

  アフガニスタンは、世界で最も貧しい国のひとつですが、 世界銀行国際通貨基金などの主要な支援機関は、アフガニスタンへの支援を中断しています。

 

  国際的な資金源の凍結が続けば、タリバン政権はすぐに、政府職員の給料の支払いや他のプロジェクトの維持などの経済的な問題に直面することになります。

 

  お金の問題が起これば、旧政府側に寝返る勢力も現れ、アフガニスタン国内は混乱状態に戻ってしまいます。

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旧政府支配地(青色)

 

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参考記事

<美國之音>阿富汗反塔利班武装收复北部三区

http*://bit.ly/2We0YPY