広東省の農村に住む18歳の少女、黎海堅さんは今年の大学入試(高考)で、志望する漢方医学コースに無事合格しました。彼女はアルツハイマー病を患う、91歳の祖母を連れて大学に行きたいと希望しました。この話を知った多くの人が、彼女が幸せに大学生活を送れるようにと手を差し伸べてくれたのです。
中国腾讯网に投稿された記事より。
黎海堅さんが生まれた頃、両親は都市部で働いていました。黎海堅さんは、生まれてすぐに田舎の祖母のところに預けられていました。
黎海堅さんが3歳にならないうちに、父親が病気で亡くなり、その後、母親は二度と家に帰ってきませんでした。黎海堅さんは事実上の孤児となってしまいました。
黎海堅さんの祖母は病弱だったため、近所の人たちは、孤児院に孫娘を預けるように忠告しましたが、祖母はそれを拒否し黎海堅さんを自ら育てました。
中国政府は孤児となった黎海堅さんに補助金を支給し、祖母の低所得者手当と高齢者手当とを加えて、日常生活や日々の学習を続けることができました。
今年18歳になった黎海堅さんは、美しい少女に成長し、91歳になった祖母は、背中が丸まって目がかすんでいるだけでなく、アルツハイマー型認知症を発症していました。
今年の6月7、8日に行われた中国の全国統一の大学入学試験、通称「高考」で、志望の江門市にある中医(漢方医)の大学に合格した黎海堅さんは、ある決心をしました。
彼女は祖母を大学に連れていきたいと考えました。
黎海堅さん以外が世話をしようとしても、祖母はいうことを聞かず、イライラしたり、よく眠れなかったり、食べられなかったり、子供のように癇癪を起こしたりします。
祖母は健康状態も非常に悪く、いつ出て行ってしまうかわからないし、黎海堅さんはとても心配して、祖母の面倒を一生見られるようにしたい と思うようになりました。
この話がメディアに問いあげられると、たちまち多くの支援が寄せられました。
広東省高州市のある企業は、黎海堅さんの大学の授業料、諸経費、生活費として8万(約136万円)の提供を約束しました。
大学は、学生宿舎の1階に、黎海堅さん祖母と暮らす部屋を手配し、 基本的な生活必需品が提供されることになりました。
黎海堅さんは、「大学でしっかり勉強して、将来、良い医師になってより多くの人を助けられるようになりたい」と語っています。
中国のネット民は、「『天は自ら助くる者を助く』との言葉があるように、黎海堅さんはそのような女の子です。 頑張れ!」と絶賛しています。
人権問題で世界中から非難される中国であっても、一般庶民の生活の中には、今回紹介したような美談もあるんです。
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参考記事
<腾讯网>广东18岁孤女带91岁奶奶上大学:很怕从学校回来她不在了
http*://bit.ly/3Bm9Ylo
<腾讯网>广东茂名,18岁孤女带91岁高龄奶奶上学,奶奶患有阿尔兹海默症!
http*://bit.ly/2WwoVCg
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