黄大仙の blog

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“親中派”林芳正氏の外務大臣就任を海外はどう見ているのでしょう?

2次岸田内閣の新閣僚2名のうち、林芳正外務大臣は、入閣前に日中友好議員連盟会長を務め、日本の政界では親中派として知られていることから、特に注目されています。海外ではどう見られているのでしょうか?

 

  ドイツ国営の国際メディア徳国之声の記事より。

 

  先月末の衆院議員選挙での勝利後、岸田首相が発足させた新内閣の「新顔」は、国土交通大臣に連立与党である公明党斎藤徹人氏、外務大臣自民党岸田派の林芳正氏の2名のみでした。

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林芳正

 

  林芳正氏は入閣前には日中友好議員連盟会長を務めており、日本の政界では親中派として知られているため、外務大臣への就任は特に注目されています。

 

  日中友好議員連盟は、日本の国会議員による党派を超えた連盟で、 日本と中国の友好と協力を促進するために、1974年に設立されました。

 

  現在、日中友好議員連盟は、 自民党公明党立憲民主党日本維新の会共産党5つの政党の国会議員を中心に構成されています。

 

  林芳正新外相は11日の記者会見で、「外務大臣としての職務を遂行する中で、不必要な誤解を避けるために辞任を決意した」と述べ、日中友好議員連盟の会長を辞任することを明らかにしました。 

 

  自民党の対中強硬派は、林芳正氏の外務大臣就任を受けて、対中姿勢が軟化する可能性を指摘しています。

 

  安倍晋三元首相は、林外相の起用に特に反対していたと報じられ、林芳正新外相と岸田首相を牽制するために、安倍元首相が来年の台湾訪問を手配していると報られています。

 

 

  林新外相は、 防衛大臣文部科学大臣などを歴任し、政策通としても知られ、自民党岸田派の「ナンバー2」として活躍しています。

 

  月刊誌『文藝春秋』のインタビューでは、「日本と中国は絶え間ない経済関係にあり、明日から日中貿易をゼロにすることはできない」と語っています。

 

  自分は「中国通」だが、「中国に迎合する」ことはないとし、「相手と交渉するときは、相手を知らないよりも、知っているほうがいい」と述べてます。

 

  11日の就任記者会見で林新外相は、「立ち向かうべきものには立ち向かい、責任ある行動を求める一方で、様々な共通課題については対話と協力を継続する必要がある」と強調しました。

 

  中国やミャンマーの人権問題については、「どの国や地域においても、自由、基本的人権の尊重、法の支配などの普遍的な価値が保証されることが重要だ」と強調し、中谷元首相補佐官と協力していくと述べています。

 

  中国共産党機関紙系列の環球時報は、上海国際問題研究院中日関係研究センターの蔡亮研究員・事務局長の言葉を引用し、林芳正氏は「中国を知っている」政治家であるが、だからといって日本政府の対中政策が根本的に変わるわけではないと報じています。

 

  環球時報は続けて、「 林芳正氏が外交政策を立案する余地はほとんどなく、首相に依存することに変わりはない。米国の同盟国である日本が、対中外交を大きく調整することは難しく、 日本は今後も、アジア太平洋地域における米国の戦略的展開に積極的に協力していくだろう。」と述べています。

 

 

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林氏の外務大臣就任を海外はどう見てる?

  岸田首相が林芳正氏を入閣させた理由はなぜなのか、徳国之声の声は以下のように見解を示しています。

 

  岸田首相が就任する前は、日米同盟の強化、インド太平洋地域の自由と開放の支援、中国に対する現実的かつ厳しいアプローチを継続すると推測されていました。

 

  岸田首相は総選挙後の10月末に、東アジアサミットに出席した際、「中国が東シナ海で日本の主権を侵害する活動を続けている」と非難し、東シナ海南シナ海での中国の強引な海洋活動に強く反対する姿勢を示しました。

 

  岸田首相は、 日米同盟をベースにした首脳外交を展開するために、今年中に米国を訪問し、ジョー・バイデン米国大統領と会談して緊密な関係を築くことを目指しています。

 

  中国に対しては、民主主義や法の支配などに真摯に取り組むとともに、対話を通じた関係の安定化を目指しています。

 

  林芳正新外相は、日中友好議員連盟の会長であるだけでなく、アメリカの政界にも幅広い人脈を持っています。

 

  外務大臣就任の目的の一つは、「日米同盟の強化と、中国などの外交問題の山に対処する」ことです。

 

  さらに林新外相は、自民党の岸田派のナンバー2であるため、首相が自分の派閥運営に専念できなために、弱みを握られることを避けたいと、派閥内での主導権を握られないようにするために入閣を要請したのではないかと徳国之声は見ています。

 

 <参考記事>

<徳国之声>岸田文雄为何邀林芳正入阁?

http*://bit.ly/3Fa9K2x