中国の駐欧州連合代表部は、EUが外国企業への規制や貿易障壁を課し、グローバルなサプライチェーンを弱体化させ、新型コロナ流行からの世界経済の回復を阻害する「差別的」な慣行を行っていると批判しました。
米国国営の国際メディア美國之音の記事より。
中国駐EU代表部の張明代表は、EUが貿易制限政策を強化する動きは、「より内向きで一方的な措置」と「新たな貿易障壁」の創設だと考える企業もあると非難しました。
張明代表は、「EUが取った措置は世界的に影響を及ぼし、世界のサプライチェーンや産業チェーンにさらなる圧力をかける」と述べています。
今年9月29日にEUは米国と貿易技術評議会の初会合を開き、重要技術を巡るルールや基準づくりで協力するとともに、主要な通商問題へのアプローチで協調することで一致しました。
会合後の共同声明では中国を直接名指ししなかったものの、「われわれは一致団結して、特に世界の通商システムを弱体化させている非市場経済による不公正貿易慣行から引き続き企業や消費者、勤労者を守る」とし、議題の多くが中国への対抗姿勢をうかがわせるものとなっていました。
具体的には、対米および対EU外国投資に絡むリスクの審査、重要技術に関連した輸出規制、半導体サプライチェーンの安全確保、民主主義的価値を反映し普遍的人権を尊重する形での人工知能(AI)開発・導入などの分野でどのように協力するかを打ち出しました。
EU加盟国の中にはこの政策が、中国政府が主導する国有企業の優遇措置や強制的な技術移転要求など、不公平な貿易・投資慣行に対抗できると考えている国もあるといいます。
中国の駐EU代表部の張明代表は、「(EUは)他の国やその企業に対して、カスタマイズされたツールを持っている。 これらのツールは差別的であり、また市場の公平性と正義の原則に反するものです。」と、暗に米国とEUとの貿易技術評議会を非難しています。
EUと中国との関係は、昨年の香港の人権問題や民主化運動の弾圧からギクシャクし始め、今年3月には新疆ウイグル自治区のウイグル人虐待問題で、EUが対中制裁を行うと、中国政府は報復としてEUの政治家10人と4つの団体に対する制裁措置を発動しました。
欧米は中国とのでカップリングを進めていますが、日本はどうするのでしょう?
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参考記事
<美國之音>中国指责欧盟设置不公平贸易壁垒
http*://bit.ly/3DotHm2
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