黄大仙の blog

何にでも首を突っ込みたがる好奇心旺盛なOJISANブログです。

中国の多くの省市で給与カット 終業後の副業を奨励

中国の公務員にとって苦しい日々がやってきました。最近、江蘇省浙江省福建省、上海の公務員の給料が15%から25%削減されたという噂がネット上で話題になっており、一部の公務員は年末のボーナスが取り消されたと訴えています。

 

  米国国営メディアの自由亜州電台の記事より。

f:id:deepredrose:20211210105043j:plain

遼寧省の公務員試験会場 公務員受難の時期が到来

  中国共産党中央規律検査委員会は公務員に対して、仕事の後に滴滴でタクシーを運転したり、テイクアウトの配達(uber eatsのようなもの)などの副業を奨励しています。

 

  この現象は、中国の厳しい経済状況を反映していると学者たちは考えています。

 

  最近、中国のSNSでは、公務員の大幅な給与カットが話題になっています。

 

  浙江省杭州市の公務員は、杭州市政府が正確な理由を告げずに、給与削減を発表したため、生活に深刻な影響を与えているとメッセージを残しています。

 

  杭州市の別の公務員は、杭州での最大約25%の減給により、来年は5万元(89万円)の収入減になると訴えています。

 

  あるネットユーザーは、江蘇省浙江省、上海の公務員の業績ボーナスの多くが「カット」され、年収が5万元(89万円)から10万元(178万円)下がったことを明らかにしています。

 

  湖南省を拠点とする時事評論家の李昂氏は、公務員の大幅な給与カットは、経済の低迷と政府の収入減に関係していると語っています。

 

  李昂氏は、 「景気が落ち込んでいるのは間違いなく、年々悪化しており、来年は今年よりもさらに悪くなると思います。」と述べています。

 

  「地方政府の財政が維持できなくなり、政府が途方に暮れていることの表れでもあります。」

 

 

  中国のポータルサイト「網易」によると、多くの公務員が減給されたことが確認され、広東省の一部の地域では、すでにボーナスの支給をやめ、基本給の支払いのみを保証するようになっているとのことです。

 

  ある微博ユーザーは、上海、江蘇、浙江、広東、福建などの省や市の公務員は、12月に入ってから約2030%の減給の通知を受けたと投稿しています。

 

  上海の警察署長の年収が35万元(622万円)から20万元(355万円)以下に減額された例や、課長クラスの公務員の年収が24万元(426万円)から15万元(266万円)に減額された例なども紹介されています。

 

 

  先述の李昂氏は、一昨年頃から一部の教師がボーナスをもらえないことがあり、昨年からは道路清掃などの末端の公務員がボーナスを貰えないことが多いと述べています。

 

  給料をカットされた公務員は生活のために、終業後に副業をして稼ぐしかありません。

 

  中央規律検査委員会はメディアの質問に対し、「公務員が仕事の後に滴滴を運転したり、テイクアウトを配達したりすることは、原則として規律違反とは見なされない」と回答したといいます。

 

  ネットユーザーは、一般の公務員が仕事の後に他の産業でアルバイトをすることを当局が認めている、あるいは奨励していると解釈しています。

 

 

  李昂氏は、中国経済の現状は悲惨で、公務員の給与削減は避けられない状況になっていると指摘しています。

 

  さらに李昂氏は、現在の「苦しい時代」において、政府は軍や警察の収入を維持するために、その他の部門の公務員の給与を下げているとしてきています。

 

  中国経済の減速は数年前から指摘されていますが、公務員の給与を削らなければならないところまで追い込まれているようです。

 

  習近平政権の不動産規制による不動産価格の下落が、地方政府の財政を圧迫しているのも一因でしょう。

 

  いつまでも中国頼みの経済は危険だと思いますが、日本の政財界はどう動くんでしょうね。

 

参考記事

<自由亜州電台>中国多省市公务员减薪 鼓励公务员业余另谋职业

http*://bit.ly/3oFswtm



まとめランキング