『中華人民共和国輸入食品海外製造企業登録管理規定』が2022年1月1日から施行されます。中国市場に参入できなくなるのでは、と危惧する海外食品メーカーもあります。
米国国営の国際メディアの美國之音の記事より。
今年4月に『中華人民共和国輸入食品海外製造企業登録管理規定』が導入されました。
この法律は、海外の輸入食品生産者が製品を中国市場に参入するためには、すべての生産者が登録を申請することを義務付けています。
しかし、「規則」の解釈が発表されたのは11月でした。
最新の解釈によると、中国に食品を輸出する海外の生産・加工・保管企業は、登録申請が必要となります。
肉や肉製品、水産物、乳製品など18カテゴリーの輸入食品は、所在する国(地域)の管轄当局の登録推薦が必要となりますが、18カテゴリー以外の輸入食品は企業が登録することになります。
しかし、企業が登録できるウェブサイトは、11月に公開されたばかりです。
さらに、欧州各国の在中国外交官は、「1月1日以降、大きな混乱に直面するだろう 」と発言しました。
中国は何年も前から、食品の輸入に関する新しいルールを導入しようとしていましたが、輸入業者の反対にあっていました。 中国税関総署は、すべての食品が新規則の対象となった理由をほとんど説明していません。
専門家によると、この動きは中国の港に到着する食品の安全性に対する責任を、政府ではなく生産者に負わせようとするものだといいます。
EU駐中国代表部のダミアン・プラン農業参事官は、今年に入ってから中国税関総署に4通の書簡を送り、解釈の明確化と実施のための時間の確保を求めていました。
米国西部農業貿易協会(WUSATA)のエグゼクティブ・ディレクターのアンディ・アンダーソン氏は、「中国がこれほど厳しい措置を取ったことはない 。中国の規制は、貿易に対する非関税障壁だ」と述べています。
企業が登録するサイトはオンラインになっていますが、企業の登録作業を支援している CIRS(瑞旭集团)のマネージャーの李翔氏は、「中国語のシステムは現在機能していますが、英語のシステムはまだ試験段階です。」と語っています。
執行までわずか2週間しかないのに、登録システムがこんな状態でありながら、「現時点で(中国)当局から得た情報では、猶予期間は設けないとのことです」と李翔氏は語っています。
中国に食品を輸出している企業は混乱していることでしょう。しかし中国国内の食品価格が高騰している時に、輸入が滞るようなことをして中国国内が混乱しないか気になります。
参考記事
<美國之音>中国进口食品新规即将实行 制造商担心产品或无法进入中国市场
http*://bit.ly/33iBNPK