中国女子テニスのスター選手、彭帅(Peng Shuai)は19日、「誰かに性的暴行を受けたと訴えたことはない」と述べ、11月初めにソーシャルメディアに投稿したことが誤解を招いたと付け加えました。
米国に拠点を置く、世界中の華人向けメディアの世界新聞網の記事より。
彭帅さんは11月初Weiboに、中国の張高麗元副首相と性的関係にあったと告発文を投稿し、国際テニス界や人権団体に大きな関心を呼んでいるが、彼女が告発文を投稿してから、表舞台から姿を消したままです。
彭帅さんの投稿は、Weiboで公開されてから30分もしないうちに、運営によって削除されました。
シンガポールの中国語紙聯合早報は19日、彭帅さんが「まず第一に、私は誰かに性的暴行を受けたと言ったことも書いたこともない、そのことをはっきりと強調しなければならない」と語る取材動画を公開しました。
聯合早報の動画は、上海で行われたクロスカントリースキーの国際レースを観戦した際、カメラの前で初めて事件について公言したものだと言います。
動画の中で、彭帅さんは、自分のWeiboの投稿について「多くの誤解があった」と述べていますが、詳しい説明はありませんでした。
また彭帅さんは、現在北京の自宅で生活しているが、全く監視されていないと述べていますが、張高麗素副首相ついて言及することはありませんでした。
さらに彭帅さんは動画で、先月、女子プロテニス協会(WTA)のスティーブ・サイモン会長に手紙を書き、その中で性的暴行疑惑を否定したと説明し、中国の公式メディアに掲載された手紙の英訳は正しいものだと述べたといいます。
聯合早報紙によると、上海で開催されたクロスカントリースキーの国際レースには、彭帅さんや元NBAのスター選手姚明(Yao Ming)など著名スポーツ選手が、5階スタンドで20分ほどレースを観戦していたといいます。
ウィンブルドンと全仏オープン女子ダブルスのタイトルを獲得した彭帅選手は、張高麗元副首相と性的関係を持ったとするWeiboの投稿以来、中国のウェブサイトやソーシャルメディアからブロックされ、その行方がわからなくなっています。
グランドスラムで18回優勝しているクリス・エバートがTwitterで、#WhereIsPengShuaiというハッシュタグで投稿を呼びかけ、ノバク・ジョコビッチ、セリーナ・ウィリアムズなどがリツイートを寄せています。
IOCのトーマス・バッハが2度にわたって彭帅さんとビデオ通話を行ったと主張していますが、国際社会は彭帅さんの安全性に強い疑念を持っており、ニューヨーク·タイムズは、「IOCは長年にわたって中国の人権記録に目をつぶってきた、中国とは共生・互恵の友となってきた」と評しています。
彭帅事件については、Twitterや中国国外メディアからは、「彭帅さんが無事である」、「彭帅さんは性的暴行を否定している」という投稿は出てきますが、中国国内メディアやWeiboなど中国SNSでは彭帅さんの最近の情報は見られず、中国政府が何かを中国人民から隠そうとしている意図が感じられます。
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参考記事
<世界新聞網>彭帅:从未指控任何人性侵 微博发文被误解了
http*://bit.ly/3sgHIPS
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