黄大仙の blog

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行き過ぎた「ゼロコロナ政策」 地方政府首長が「悪意のある帰省」に警告 過剰反応と批判も

中国政府の厳しいゼロコロナ政策により、各レベルの政府役人は自己保身のために、「より非情な」極端な予防措置を取らざるを得ず、地区や街を封鎖しています。 そのような状況の中で、河南省周口市鄲城県の董鴻県長は、春節休暇を利用して鄲城県に帰省しようとしている人に向け、『悪意のあるる帰省をするな』と呼びかけ波紋を呼び起こしています。

  中国国内のニュースサイト百度新聞に掲載された記事より。

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コロナ以前の春節休暇の帰省客(浙江省杭州駅)

  春節を目前に控え、一年間外地で頑張ってきた数え切れないほどの人々が、故郷に帰り、家族や旧友たちと再会して一緒に新年を迎えることを楽しみにしています。

 

  中国の多くの場所と同様に、河南省でも高リスク地区からの帰省者に対して14+7+7隔離(14日間の集中隔離期間+7日間の自宅隔離または集中隔離を継続して実施+さらに7日間の健康モニタリング)の厳しい健康管理措置が取られます。

 

  河南省周口市鄲城県の董鴻県長は、帰省しようとする外地で働く人に向け、「悪意を持って故郷に戻ることはしないでください。あなたが戻る限り、あなたは最初に隔離され、次に拘留されます。」と動画で脅迫しました。

 

  この悪質な発言はインターネット上で炎上し、多くの人から批判を浴びました。

 

  しかし中国国内メディアには、「 故郷の父母や祖父母、あるいは故郷の関係当局が、必ずしもあなたを自分の仲間だと考えているとは限りません」や「故郷の多くの人々にとって、年に一度だけ帰ってきて、地元の工場に投資するでもなく、故郷に根を張って働くでもないあなたは、故郷に来た他の外国人と何ら変わりはないのです。 」と董鴻県長を擁護する論調に溢れています。

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  過去には、2020417日に駐ロシア中国大使の張漢暉が、海外の中国人留学生に対して「一部の中国人が税関を突破してウイルスを中国に持ち込むことは不名誉なことだ!」と脅迫したことがあります。

 

  今回の董鴻県長の発言も張漢暉大使の発言と同質のもので、人々に帰省するなと訴えています。

 

  正月くらいは田舎に帰省しようと思っても、『帰ってくるな』と言われるなんて、中国の人たちもかわいそうですね。


 

参考記事

<百度新聞>恶意回乡?离开家乡的人是不是外人?

https://bit.ly/32kM9hV