黄大仙の blog

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中国の2021年の新生児登録数が1000万人を切る 三人子政策も少子化に歯止めかからず

中国公安部の報告によると、2021年に生まれた登録新生児は887万人余りとなりました。これは先に統計局が発表した新生児数より174万人以上少なくなることが判明しました。 「3人子政策」という公式の出産促進政策が失敗し、高齢化傾向を短期間で逆転させることは困難だと考える学者もいます。

  米国国営短波ラジオ放送局の自由亜州でんだいの記事より。

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中国も少子化が止まらない

公安部発表の新生児数は統計局の発表より174万人少ない

 

  近年、中国政府が導入した「二人子」「三人子」政策も、少子化に歯止めをかけることができていません。

 

  中国公安部家政研究センターが発表した「全国姓名報告2021」によると、2021年に登録された新生児は887.3万人で、先日統計局が発表した1062万人より174.7万人少なかったといいます。

 

 

  中国の市民団体である北京益仁平センターの共同設立者である陸軍氏は、「2021年の新生児数は、数日前に国家統計局が発表した数値より170万人以上少ない。 国家統計局が発表した数字が水増しされているのは明らかだ。」と述べています。

 

 

  中国公安部の新生児人口に関する最新の数値と、国家統計局の数値とに大きな乖離があることがわかります。戸籍を管轄する公安部の統計では、出産してから戸籍登録するまでに1ヶ月以上タイムラグがある場合があるからだと説明する専門家もいます。

 

  しかし前述の陸軍氏は、「中国の人口は昨年マイナス成長を示し、その落ち込みは予想以上であった」と指摘しています。

 

  「人口急減 の傾向を、共産党トップはずっと前から知っていたのでしょう。 しかし、驚くべきは、この傾向を覆すような実質的な取り組みが行われていないことです。 中国政府の人口政策は家族計画という考え方を全面的に維持し、 一人子から二人子、三人子と変えただけです。」

 

  中国国家統計局が発表しているデータによると、年間の出生数は以下の通りです。

20151786万人

20161723万人

20171523万人

20181465万人

20201200万人

20211062万人

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  湖南省の時事評論家で高齢化を懸念する李昂氏は、中国の高齢化の流れは常態化し、政府が出産奨励策を導入しても、10年以内に現状を変えることは難しいだろうと述べています。

 

 

  李昂氏は、「人口増加は1つや2つの出生数増加政策で達成できる目標ではありません。 現在中国をはじめ先進国は少子化の圧力にさらされており、特に若い人たちは次世代への負担が重く、自分たちの生存問題を解決しなければならないし、また子供を産んだら子供の将来の教育も負担しなければならないのです。 現在の経済状況や生存環境は、子供を増やすことを許さず、子供を産むか産まないかの選択を迫られています」と述べています。

 

 

  世論の中には、一刻も早く政府に出産奨励基金を設立し、中央銀行が出産奨励のために2兆元を追加発行し、10年かけて新生児を5千万人に増やすことを求める声もあります。

 

  これに対し李昂氏は、政府の財政は厳しく、軍や警察を除く公務員に期限内に給与を確保することさへも難しい状況だと指摘しています。

 

  「私が理解する限り、政府の財政は今とても厳しく、政府は出産を奨励するしか解決策を出せません。このような状況や現実によって、若者は、子供を産む意志や動機を無くし、若者は子供を産みません。」

 

 

  公安部の発表したは2021年の新生児のうち、52.75%にあたる468.1万人が男性、47.25%にあたる419.2万人が女性でした。

 

  男性が多く女性が少ないという比率は例年と同様です。

 

  遠くない将来に、日本の女性が裕福な中国人男性に嫁ぐのが普通になるかも、ですね。

参考記事

<自由亜州電台>中国去年户籍新生儿不足千万 催生政策难阻人口老龄化

https://bit.ly/33YlwA7