黄大仙の blog

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上海市閉鎖が経済に打撃  中国GDP成長率は4.6%に下方修正の恐れ

中国での今回の新型コロナ感染拡大は、上海、深圳などの中核都市で流行しているため、回復しつつあった中国経済衝撃を与えており、流行の影響は2020年のそれを超える可能性さえあると指摘されています。もし上海の感染拡大が4月中に緩和されなければ、中国の2022年の年間経済成長率は4.6%に下方修正されると指摘されています。

  米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。

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PCR検査検体採取現場

  中国人民銀行調査統計局の元局長で、現在、中欧国際工商学院の経済金融学科教授を務める盛松成氏は、中国の最近の疫病状況は感染が世界に広がった2020年以降最も厳しく、通年のGDP成長率目標である5.5%前後を達成するにはさらなる努力が必要だと上海証券報に書いています。

 

  盛松成教授は、中国経済は年初の2ヵ月間は順調に回復し、主要経済指標も予想を上回っていたと述べています。

 

  しかし、3月に新たな感染拡大が発生し、その流行は広範囲に及んでおり、多くの自治体で、全数検査、地域別管理、人の移動の抑制などの厳しい措置がとられ、経済活動がより一層圧迫されています。

 

  盛松成教授は、流行が経済に与える影響は3月だけでは終わらないと考えています。 例えば上海では、4月に入っても閉鎖と管理が続いており、4月中旬以降に徐々に回復しても、5月、6月は流行の二次的影響が経済成長の足を引っ張ると指摘しています。

 

  失われた消費を補うことは、特にサービス分野では難しく、 多くの小・零細企業、個人世帯が生存の試練に直面しています。

 

  また、多くの国際的な金融・分析機関が最近発表したレポートによると、中国の金融センターである上海の閉鎖は、今年の中国のGDP成長率にも影響を与えるとのことです。

 

  オランダ発祥の総合金融機関であるINGは、上海閉鎖が4月に終わるとの前提で、第2四半期の中国経済成長率は当初予想の5%から4%に、通年では当初予想の4.8%から4.6%に下方修正されると分析しています。

 

  INGのグレーターチャイナ・チーフエコノミストの彭藹嬈氏は、上海で4月中閉鎖が続くと仮定すると、4月中はほとんどの経済活動が停止し、工場も通常通り操業できなくなることを意味する、と述べています。

 

  ING以外にも、モルガン・スタンレーは中国の今年のGDP成長率予想を当初の5.1%から4.6%に引き下げ、シティグループは、第2四半期のGDP成長率は最大0.9%ポイント引き下げられる可能性があるとしています。

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PCR検査を待つ人の行列  (at深圳)

  中国が厳格なゼロコロナ政策を継続している限り、中国経済の見通しは厳しいものがあります。

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上海のある地区で、不定期に配給される食糧

 

参考記事

<世界新聞網>上海封城冲击经济 分析:GDP恐下修至4.6%

http*://bit.ly/3xbyMhf