上海都市封鎖の継続による経済活動への影響は拡大し続けています。
テスラの上海メガファクトリーはこれまでに半月以上生産を停止しており、地元の電気自動車メーカー小鵬汽車の幹部やファーウェイ幹部は、上海が生産を再開しなければ、上海のサプライチェーンに関わる関連産業が5月に完全に閉鎖されると警告しています。
米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。
現在、関係省庁が調整に最善を尽くしており、 劉鶴副総理は臨時会議を開き、重点企業の生産と重点産業チェーンの円滑な流れの確保に全力を挙げるよう要請しました。
上海汽車集団は、18日に作業・生産再開のためのストレステストを開始する予定です。
3月以降、上海と吉林省の2大自動車街での流行により、多くの自動車工場が生産停止しています。
中国の「乗用車市場情報合同委員会」のデータによると、3月の一汽紅旗の生産量は前年比73%減、一汽フォルクスワーゲン45.8%減、上海GM31.3%減、北京ベンツ30.7%減、BMW華麗51%減、上海達孫34%減と、多くの自動車メーカーの生産が大幅に減少していることがわかります。
3月末から上海が都市封鎖に入ったため、その影響はさらに増幅されました。
3月28日にテスラの上海メガファクトリーが生産を停止してから半月以上が経ち、今月9日には中国の電気自動車工場である蔚来自動車(ニーオ)も生産停止を発表しています。
自動車産業アナリストの顔景輝氏は、全体的な減産は確実だが、完全な生産停止まではいかないとの見方を示しており、 中国自動車工業会の副秘書長で中国自動車産業経済技術情報研究所の陳士華所長も、「生産停止はそれほど絶対的なものではなく、生産停止が広まる可能性があるという意味でしかない」と述べています。
ファーウェイのコンシューマー事業のCEOでスマートカーソリューションを担当する余成東氏は、「上海が生産を再開できなければ、上海のサプライチェーンに関わるすべてのテクノロジーと工業産業は、特に自動車産業は5月以降完全に停止する」と述べています。
余成東CEOは、「4月中旬以降、上海などの都市封鎖により、すでにサプライチェーンの停止を始めている企業もあり、このままでは、経済的損失と産業界への負担は莫大なものになるでしょう。」と述べています。
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現在中国では45都市、3億7300万人が何らかの形で封鎖されておいます。
これは人口の約4分の1を占めるに過ぎませんが、毎年約7兆2000億ドルのGDPに寄与しています。これは日本のGDPの5兆5000億ドルを上回る規模です。
このため、日常的な経済生活の多くが停止している現在、中国が2022年に設定した5.5%の経済成長目標は非現実的であると指摘されています。
上海に住む友人は、3~4日に1回は買い物のために外出できるが、値段は封鎖前の数倍にもなってると不満をこぼしていました。政府からの支援物資も10日以上無いとのことです。
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参考記事
<世界新聞網>上海若续封城 小鹏、华为5月恐停产
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