中国は5月1日から8月16日までの3ヶ月半、南シナ海での休漁を発表しました。中国の突然で一方的な休漁に対し、ベトナム外務省は、休漁の押し付けはベトナムの主権を侵害するとし、ベトナムの主権を尊重するよう要求しました。
米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。
ベトナム外務省のレ・ティ・トゥー・ハン報道官は、「休漁の範囲の一部は西沙諸島に対するベトナムの主権、および1982年の国連海洋法条約と2000年にベトナムと中国の間で署名された北部の湾の境界線協定に基づくベトナムの主権と管轄権を侵害している」と強調しました。
レ・ティ・トゥー・ハン報道官はまた、南シナ海の生物資源を保護するための措置をとる際に、ベトナムの西沙諸島に対する主権と自国海域に対する主権と管轄権を尊重し、南シナ海の平和、安定、秩序の維持に貢献するよう求めたと述べています。
中国は4月18日に、北緯12度から福建省と広東省の接合線までの南シナ海(北武湾を含む)で、5月1日から8月16日までの休漁を発表しました。
この領域は、中国が一方的に『中国の領海』と主張している海域となります。
休漁規制に違反した人は、漁獲物が没収されて5万元(約98万円)以下の罰金を科され、違反状況によっては漁具が没収されて漁業許可書が取り消されたり、漁船が没収されたりすることがあります。
休漁規制は、中国の漁船は当然のこととし、他国の漁船も規制の対象となっており、これに対してベトナム政府が抗議をしています。
日本のマスコミはほとんど報じていませんが、中国が一方的に領有を宣言している南シナ海での休漁は、本来この海域で漁をしていた中国漁船が、日本近海の公海やEEZに大挙して押し寄せる原因にもなりかねません。
参考記事
<世界新聞網>中令南海休渔3个半月 越南抗议「侵权」
http*://bit.ly/3w2OWXU
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