アルバニージー・オーストラリア首相は6月5日、先月末に南シナ海で、中国の戦闘機が哨戒中のオーストラリア軍哨戒機を攻撃し、基地への帰還を余儀なくされたと発表しました。
米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。
オーストラリア国防省は、中国の殲16戦闘機が、南シナ海の国際空域で定期パトロール中のオーストラリア軍のP-8A対潜哨戒機を攻撃したと強調しました。
リチャード・マールズ国防相は、「中国の殲16はオーストラリアのP-8Aに接近して照明弾を発射した後、突然P-8Aの機首を越えて加速し、P-8Aの前方に現れ、アルミ箔のチャフを放出した。チャフの一部がP-8Aのエンジンに吸い込まれたのだ。 明らかに、これは非常に危険なことだった。」と説明しました。
オーストラリア軍機が中国軍機から攻撃を受けた南シナ海は、どこの国にも属さない国際空域・水域で、国際社会は自由な飛行、航行が可能だと考えていますが、中国共産党は南シナ海は全て中国領であると主張しています。
オーストラリア国防省の声明によると、オーストラリアは国際法に従って数十年にわたり、南シナ海の国際空域で海上偵察活動を行ってきたとのことです。
カナダ政府は、国連の対北朝鮮制裁の履行確保を支援するために極東アジア空域を飛行中の、カナダ軍の海上哨戒機CP-140が中国軍機から繰り返し異常接近を受け、両国の搭乗員が互いの姿を目視できるほど近付いたと明らかにしました。
中国軍機があまりに接近したため、カナダ軍機が衝突回避のために進路変更を強いられる場面もあったとのことです。
カナダ政府は、「中国軍機は国際的な航空安全規範に従わなかった。こうした接近はプロ意識に欠け、カナダ空軍の要員を危険にさらすものだ」と非難しました。
カナダ政府によると、具体的な日付は明らかにしなかったものの、今回の接近事案は対北朝鮮制裁の履行確保に貢献する「オペレーションNEON」実施の際に公海上空で発生したとのことです。
中国外交部の趙立堅報道官は6日の記者会見で、南シナ海の公海上空で中国軍機がオーストラリア空軍機を妨害したと豪側が発表したことに対し、「いかなる国であろうとも『航行の自由』の旗印を掲げて中国の主権や安全を侵犯し、南シナ海の平和と安定を脅かすことを絶対に認めない」と反発しました。
中国国防省は6日、カナダ軍機が中国軍機の妨害を何度も受けたとカナダ側が1日に発表したことに対し、「カナダ軍機が中国への偵察や挑発を行い、中国の国家安全に危害を及ぼしている。断固とした反対する」と非難しました。
中国軍の強気の威嚇攻撃が、偶発的な軍事衝突を招かないことを願うばかりです。
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参考記事
<世界新聞網>澳洲军机南海上空被解放军机歼16放「铝块」 险坠机
http*://bit.ly/3aLOM0l
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