安倍晋三元首相が暗殺されたことに対し、中国のSNSでは、圧倒的な「祝賀」の声が上がっています。 中国ネット民のほくそ笑む姿は、海外メディアから「人間の良識が地に落ちた」と評されています。
米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。
7月8日午前、安倍晋三元首相が奈良で選挙活動中に銃撃されると、そのニュースは中国でも(日本よりも早く詳細に)報道されました。
『安倍銃撃さる』のニュースは瞬く間に拡散し、微博(中国版Twitter)上では、『お祝いコメント』の投稿で溢れました。
『お祝いコメント』は、主に2種類に大別され、一つは安倍元首相自身に向けられたもので、過去の靖国神社参拝や台湾との友好発言を繰り返したことの報いだとするものです。
もう一つは日本に向けられたもので、戦争責任や中国への謝罪の欠如の報いだとするものでした。
微博上のコメントには、「全世界が祝う」「我々は歴史を目撃している」「南京の友人に吉報を伝えよう」「今夜は宴会のつもりで日本料理店に行く」などとあり、狙撃犯の山上徹也を「反日英雄」と賞賛するコメントさえありました。
「理性を取り戻そう」と呼びかけるコメントもあるにはありました。
安倍氏の訃報が流れると、世界が安倍氏の暗殺に衝撃を受ける中、中国内の祝賀ムードは頂点に達し、悪ふざけの様相を呈し、海外メディアからは『人道的感情の欠如の表れ』と評されました。
このような非人道的な行動をする中国人たちは、教えられた歴史的憎悪だけを覚えていて、1970年代後半から2017年にかけて日本が中国に行った巨額の経済援助は覚えていないようです。
このように故人を呪うことは、人間としての良識に反することです。
中国外交部の趙立堅報道官は8日の定例記者会見で、「中国はこの事件に衝撃を受け、日中関係の改善に貢献された安倍元首相のご遺族に哀悼の意を表す。」と述べ、国民の悪ふざけについては、ノーコメントでした。
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中国人全部がこのように人道的感情が欠如しているわけではありません。哀悼の意を表している人たちも、たくさんいることを付け加えておきます。
日本のマスコミは「銃撃で死亡」としていますが、中国でははっきりと「遇刺(=暗殺)」と表記しています。事件を矮小化しようとするマスコミの意図が見え隠れします。
マスコミは、暗殺犯の山上徹也を『元自衛官』と強調していますが、41歳になる彼が海上自衛隊にいたのは2002~2005年までの約3年間にすぎず、退役後の17年間何をしていたのか報じられていません。自衛隊を貶めたいマスコミの意図が見え見えです。
安倍晋三元首相のご冥福を祈ります
参考記事
<世界新聞網>安倍遇刺/中仇日网友竟狂欢 外媒批突破人伦底线 赵立坚:不评论
http*://bit.ly/3ywgGoW