中国民政部の最近の発表によると、昨年の結婚登記件数が36年ぶりの低水準となりました。そのうち30歳以上の結婚の割合がほぼ半数となり、ここ数年で最も高く、20~24歳の結婚の割合はここ数年で最も低くなりました。
米国国営の短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
中国民政部は8月26日、「2021年民政事業発展統計公報」を発表しました。 この統計によると、2021年に結婚した人の中で20~24歳の人の割合は16.5%にとどまり、ここ数年で最低を記録しました。2018年は21.5%、 2005年は47%でした。
ウィスコンシン大学マディソン校で長年中国の人口を研究している易富賢氏によると、ある年に結婚する20-29歳の人数は翌年の出生数と関係があるとのことです。
2021年の20~29歳の結婚人数は792万人で、前年の2020年は871万人でした。易富賢氏の説が正しいとすると今年2022年の出生数は昨年よりも大幅に少なくなるということになります。
「2021年民政事業発展統計公報」によると、2021年に結婚届を出した人のうち、30歳以上は48.2%にも上り、数年来の高水準となったそうです。
そのうち、30~34歳は20%、35~39歳は8.7%で、こちらも高水準となり、40歳以上は19.5%で、2019年の19.9%に次いで近年では2番目に多くなりました。
また統計公報によると、2021年の結婚登記件数は764.3万件にとどまり、2003年以来初めて800万件を下回り、1986年以来最低の件数となりました。
中国版Tiktokの抖音(douyin)のインフルエンサーの『暴龍哥』は、若者が結婚したがらないという現在の状況を分析し、「結婚させたい、出産させたいって? 結婚後の家庭生活が幸せで充実している、楽しい、ストレスが少ないと思わせる工夫が必要だ。 大事なのは、若者のプレッシャーを軽減し、生活環境を改善することなんだよ。」と投稿しています。
結婚しない人の増加や初婚年齢の高齢化は日本でも話題になりますが、中国でも深刻な問題となっています。
日本よりも深刻なのは、中国では結婚に際して男の負担が大きすぎること、特に家を持っていることが当然とされていることです。
上海などの大都市でなく、地方都市であっても2DKくらいの家でも、日本円で1億円以上するのでは若い男性は手が出ません。
家なき子として『甲斐性無し』のレッテルを貼られて「針のむしろ」の結婚生活を送るか、さっさと結婚を諦めてゆとりある独身生活を満喫するか、貴方ならどちらを選びますか?
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参考記事
<自由亜州電台>中国结婚人数越来越少,年龄越来越大