新型コロナ流行が雇用に悪影響を及ぼす中国で、中山大学第一病院には月収5,000元(約10万円)しかない臨床医もおり、 また、別の調査では、専門職大学院卒で博士号取得者の6割以上が月収5,000元未満という結果も出ています。ポスドクが安い労働力になってしまっており、給料の安さは若者にとって悪夢のようなものになっています。
米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。
2020年に中山大学医学部で博士号を取得した中山第一病院の翁任楠医師は、「自分の月給はわずか8000元(約16万円)」とネットに投稿し、神経科に勤務する別の医師は、8月の手取りが1元(約20円)であったと、銀行口座の明細書を投稿しました。
この「月給1元」はすぐに拡散され、医師の低賃金への疑問や、ポスドクの給料が減額されたという噂までが広がりました。
中山第一病院は事実であることを確認した上で、翁任楠医師は中山第一病院の正規職員ではなく、臨床医学のポストドクターフェローであることを明らかにしています。
広州市のある三级甲等医院(中国における最高等級の病院)も、研修生、実習生、大学院生、ポスドクはすべて別のグループであり、病院の正規スタッフとは異なる扱いを受けると説明しています。
「病院ではポスドクが余っており、ポスドクをやったからといって必ずしも正規職員として残れるとは限らない。医院では安価な科学研究労働力として扱われる」
医学部卒業生以外を見てみると、主要大学の学部生と比較して、専科大学(短大)の給与は低く、卒業生の63.8%が月給5000~8000元を期待しているのに対して、実際には63.4%が月給5000元以下となっています。
若者の失業率が20%の現状では、「ポスドクで月給5000元でも恵まれている」という意見もあり、「全ての物価が上昇しているのに、賃金だけが下落してる」と指摘する声もあります。
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中国経済が落ち込んでいると指摘されて久しいですが、外から見る以上に落ち込みが酷いようです。いまだに中国頼みの政財界人は多いようですが、本当にそれで大丈夫でしょうか?
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参考記事
<世界新聞網>低薪噩梦 博士后月薪5000元 还有人晒「1元」工资
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