黄大仙の blog

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中国のハイテク企業社員、「AI画像生成詐欺」に遭い、10分で61万円を騙し取られる

テクノロジーの進化に伴い、中国では新手の『AI詐欺』が増加しています。内モンゴル自治区包頭市公安局によると、テクノロジー企業の法務担当者である郭氏は、WeChatのビデオメッセージを使った通信詐欺事件に遭遇しました。詐欺師はAIの顔交換技術を使って、彼を罠に誘い込んでいたのです。

  米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。

悪人は先端技術も悪用します

  内モンゴル自治区包頭市公安局によると、テクノロジー企業の法定代理人である郭氏は、420日午前1140分頃、福建省に住む友人から、WeChat・ビデオメッセージで突然連絡を受けました。

 

  しばらくチャットした後、その友人は、すぐに430人民元の入金が必要なのだが、今は外出中で、取引には法人名義の口座が必要なので、郭氏の会社口座を借りたいと依頼してきました。

 

  友人が言うには、『すぐに取引先の口座に430人民元を振り込まなくてはならないのだが、相手の口座は法人名義の口座から出ないと振り込みを受け付けてくれない。自分は外出中で、スマホで操作できるのは自分の個人口座だけなので支払いができない。そこで、自分の口座から郭氏の会社の口座に430人民元を振り込むので、それを取引先の口座に振り込んでくれないか』とのことでした。

 

  郭氏の銀行口座を聞いた後、友人はすぐに入金したと主張し、振込通知のスクリーンショットを添付したメッセージを送ってきました。

 

  友人を信頼していた郭氏は、口座にお金が到着したかどうかを確認することなく、すぐに430人民元を指定された口座に振り込みました。

 

  送金後、郭氏はWeChatで友人に「送金完了」とメッセージを送りましらが、混乱した友人からは疑問符が帰ってきました。

 

  郭氏が友人に電話をすると、「そんなこと頼んでいない」と友人は答えました。このとき郭氏は詐欺に遭った可能性があることに気づき、警察に通報しました。

 

  包頭市蒙商銀行の法人口座を通じていたため、同日1221分、包頭市電信網犯罪調査局は福建市公安局から詐取資金3368400元の中断要請を受け、残り931600元の流出を追跡しています。

 

  事件の全貌が明らかになった後、「AI詐欺が全国で勃発している」というトピックが中国のSNSを賑わせ、多くの議論を呼びました。

 

  本事件の前の46日には、湖北省公安局傘下の湖北インターネット警察巡視執行部は、「AI技術が詐欺を変えている」「新しい詐欺が登場すると成功率がほぼ100%になる詐欺がある」と警告する記事を掲載していました。

 

  記事によると、AI詐欺には、音声合成や、AI音声変換、ビデオ通話でのAI顔変換を使って信頼を得るなどの方法があります。

 

  また、記事では、詐欺師がAI技術を使って被害者を選別し、下心を持ってターゲットにすることもあるとし、より意識を高め、複数のチャネルで相手の身元を確認するよう注意を促しています。

 

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  日本でもオレオレ詐欺の被害はなくなりませんし、犯罪者側はあの手この手で最新の技術を駆使して騙してきます。

 

  気をつけるのは当然のことなのですが、自分の知識を常にアップデートしていくことも、防犯には大切なことなんでしょう。

 

  AIを使った動画作成は面白いんですが、技術を悪用するのは許せませんね。

www.youtube.com

参考記事

<世界新聞網>10钟被骗61万美元 中国科技业老板遇「AI换脸诈骗」

https://bit.ly/43g7nY7