中国は、米国などの西側諸国の中国に対する「偏った認識」をたびたび批判しているが、環球時報は、西側諸国の一部の「いわゆる中国通」が中国研究の素養がなく、反中政治勢力がパッケージ化しただけで、「偏見拡散の道化役」をしていると指摘しました。
米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。
清華大学戦略安全保障研究センターの達巍所長は、各国の「中国通」を分析しています。例えば米国では、旧世代の「中国通」の多くは中国での生活が長く、中国人の友人も多く、彼らの中国研究は主に中国での経験や人脈に基づいていたとしています。
歴代の駐中国大使のうち、2代目のヒュンメル・アーサー・W、4代目のジェームズ・ロデリック・リリー、5代目のステイプルトン・ロイは、いずれも中国生まれで、本当の中国をよく知っていたと指摘しています。
達巍所長によれば、アメリカの「中国通」と呼ばれる古い世代は、1960年代から1970年代にかけて中国を研究し始め、米中関係が徐々に正常化し、中国が閉鎖から改革開放へ、後れた国から発展国へと向かうのに同行したため、概して中国に対する期待や好感に満ちています。
しかし、現在の米国の「中国通」は、数値化などの手法を重視する米国社会科学の訓練を受け、研究対象国の「冷徹な解剖」しかしていません。
しかも、彼らは主に1990年代以降、経済力を増した中国を研究しており、中国の後れた国から豊かさへの進歩を経験していないため、中国に対する期待が薄く、「中国に対して敵意や反感を持ちやすい」と達巍所長は述べています。
また、達巍所長は、ここ4、5年の米国風「政治的に正しい」雰囲気が、一部の人々の中国研究への関心を低下させ、疫病などの影響で中米間の交流が減少したことも相まって、互いに対する認識が荒く、極端で単純なものになっており、世代間の断絶の問題も発生していると指摘しました。
中国国際問題研究院欧州研究所の崔洪建所長は、中国の政治や経済を研究する新世代の欧州の学者の中には、中国の歴史や文化に対する理解が不足しており、ある種の先入観に陥っており、彼らの研究は意識的あるいは無意識的に偏っており、特に中国の制度を西洋の制度と比較して研究する場合、彼らが出した結論はほとんど思想的制約を超えていなかったと述べました。
崔洪建所長は、現在ヨーロッパで育成されている「中国通」は、必ずしも中国が望む「中国通」ではないと指摘します。「ヨーロッパには、現場を見ずに中国に関するレポートを書く『偽中国通』だけでなく、中国に半月も滞在せずに本を出版する『似非中国通』も存在します」
英国政府は3月、国家安全保障を守り、中国の経済・軍事政策に対する政府の理解を深めるため、2024年から2025年にかけて関係予算を増額すると発表しました。
報道ではこれを、英国政府が中国を最大のライバルと見なし、中国に対して先入観だけで厳しい政策をとり、中英交流を妨げていると説明しています。
中豪研究会会長で華東師範大学オーストラリア研究センター所長の陳弘氏は、「オーストラリアでは、公的な『中国通』の代表はケビン・ラッド元オーストラリア首相で、中国の考え方や行動様式を理解している」と述べています。
陳弘所長は、「現在のオーストラリアには「偽中国通」が出現し、彼らの中には、中国研究の素養がなく、世論を通じて政治勢力やメディアによってパッケージ化された者もいれば、政治的日和見主義者で、長年にわたって中国を嫌っている者もいる」と述べています。
遼寧大学国際経済政治学院の李家成准教授は、近年、一部の韓国の「中国通」は常に先進国が途上国を見るような視点で中国についてコメントしようとするが、中国の急速な発展により中国を正視することができていないと指摘しています。
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「近年、中国を嫌ったり、悪いイメージを持つ人々が増えているのは、各国の「中国通」と言われる人々が、誤った情報を広げているからだ」と環球時報は言いたいようです。
環球時報は、最近の「中国通」は、実は中国のことを全く知らない「偽中国通」か、少しだけ聞き齧っただけの「似非中国通」なんだとのご指摘です。
環球時報が必死にこんなことを言いはじめていると言うことは、各国で中国の理解が進んでいると言うことですね。日本はどうなんでしょうね？
参考記事
<世界新聞網>环球时报批西方国家「中国通」不懂中国
