黄大仙の blog

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秦剛がマスクと会談:中国と米国は危険運転を回避、双方が「ブレーキを踏む」ことが必要

アメリカの電気自動車大手テスラのイーロン・マスクCEO530日、プライベートジェットで北京に到着しました。北京での初日、マスク氏はまず中国の秦剛外交部長と会談し、テスラ車に例えて、中米間の良好な関係構築には、ハンドルを握り、「危険運転」を避けるために適時に「ブレーキを踏み」、互恵協力を進めるために「スロットルを開く」必要があると述べました。

  米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。

イーロン・マスクCEO(左)と秦剛外交部長

  中国の公式メディア新華社によると、秦剛外交部長は30日にマスク氏と会談し、テスラを含む各国の企業にとってより良いビジネス環境を作ると述べました。

 

  マスク氏側は、米国と中国の利益は絡み合っており、切っても切れない関係にあるとし、テスラはデカップリングや連鎖を断ち切ることに反対であり、今後も中国でのビジネス拡大に意欲的であると述べました。

 

 

  マスク氏は北京首都空港に到着すると、すぐに空港の近くにある蟹島リゾート区で、世界最大手の電気自動車用の電池メーカーの寧徳時代の曾毓群会長との会談の後、テスラ・グローバル副社長の朱暁彤氏とともに、新エネルギー大手2社の会談が行われました。

 

  テスラは寧徳時代の最大の顧客であり、今回の会談は両者の協力関係をより深めると思われています。

 

  マスク氏の訪中について、中国外交部の毛寧報道官は記者会見で、「中国はマスク氏を含む各国のビジネスパーソンが中国を訪問し、中国をより理解し、互恵協力を推進することを常に歓迎している」とコメントしました。

 

  マスク氏の訪中のもう一つの目的は、テスラの上海工場への訪問です。テスラは昨年、全世界で131万台の自動車を販売しましたが、上海のメガファクトリーは71万台を出荷し、全世界の出荷台数の半分以上を占めています。

 

  テスラは関連規制当局に、ソフトパック電池の拡張と生産開始を申請しました。拡張されれば、テスラ上海工場の年間パワートレイン生産能力は、現在の125万台から175万台に拡大されることになります。

 

  中国政府はシンガポールで開催されるシャングリラ対話において、米中国防相の会談を拒否しています。上海東アジア研究所の包承柯副所長は、「米国が中国の李尚福国防部長に対する制裁を撤回しない限り、このように不平等で差別的な状態で米中防衛相の会談はあり得ない。中国は大国であり、「このような屈辱的な外交を受け入れることはできない」と述べています。

 

  今年、中国の国防相に就任したばかりの李尚福氏は、米国から制裁を受けたことがあり、中国は制裁を受け入れておらず、制裁の中で会談を行うことは平等な扱いとは言えないと指摘し、米国務省はいまだに制裁を続けており、「米国が中国に対する高圧的な姿勢を正さないのであれば、どうして中国の国防相と会談をすることができるのか?」と述べています。

 

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  米中関係は、米国による対中半導体規制や、TikTokの禁止、5Gからのファーウェイ排除等々、デカップリングの動きばかり大きく報じられていますが、中国との結びつきを弱めようとしないテスラには、中国は官民をあげて期待しているようです。


 

参考記事

<世界新聞網>刚会马斯克:中美避免危险驾驶 双方需及时「踩煞车」

https://x.gd/PfvVC