オースティン米国防長官がシンガポールで開催された「アジア安全保障会議」（シャングリラ会合）で中国の李尚福国防部長と握手したというニュースが流れましたが、その数日前にバーンズ米中央情報局長が北京を極秘訪問していたことが明らかにされました。米国のバイデン政権は、中国とのハイレベルな対話の重要性を強調し、対話の復活を切望しています。
フランス国営ラジオ放送局RFIの記事より。
米中央情報局（CIA）のウィリアム・ジョセフ・バーンズ長官が5月、中国を極秘に訪問していたことが明らかになったと、英紙フィナンシャル・タイムズが2日、米政府関係者の話として伝えました。
この訪問でバーンズ長官は、「インテリジェンス分野におけるオープンなコミュニケーションラインを維持することの重要性を強調」したとのことですが、情報をリークした米政府関係者は、匿名を希望しています。
5月に開催されたG7サミットで日本を訪れたジョー・バイデン米大統領は、米国と中国との関係は「すぐに融解する」はずだと述べていました。
その可能性を示す別の兆候として、オースティン米国防長官と中国の李尚福国防部長は、2日にシンガポールで開催されたアジア安全保障会議（シャングリラ会合）で短いやりとりをしたと伝えられていました。
バーンズ米CIA長官の訪中については、米国政府は公式には認めておらず、その内容も詳しく伝えられていません。
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米中関係の悪化は、今年2月に米国が米国上空を飛行したとされる中国のスパイ気球を撃墜したことで拍車がかかり、 関係改善の機会として発表されていたブリンケン米国務長官の北京訪問が、気球事件を受けて中止されていました。
米中関係が冷え込む中、バイデン政権は中国とのコミュニケーション再開・強化に向け取り組んでいるようです。
参考記事
<rfi>美国情报总监密访了中国
