米国と中国はともに軍艦を派遣して、インドネシアで行われる多国籍合同海上演習「コモド2023」に参加しました。中国や米国を含む複数の国から合計17隻の軍艦が参加するこの演習では、「非軍事的な作戦」の連携が重視され、30カ国以上の関係者が今日の演習の開幕を見守りました。
フランス国営ラジオ放送局RFIの記事より。
2月には米軍により中国偵察気球が撃墜され、今月3日には台湾海峡を通過中の米軍艦に中国軍艦艇が急接近する事案が発生し、米中関係が一段と悪化する中、米中両国は5日、多国間海軍演習「コモド2023」に、ともに軍艦を派遣しました。
多国間海軍演習「コモド2023」は、インドネシア海軍が主催する定期合同演習で、災害対応や人道支援など「非戦闘」任務を主とする演習です。
米国と中国が外交、軍事、技術、経済の各分野で激しく競い合う中、米軍は自己主張を強める中国に対抗するため、アジア太平洋地域での作戦を強化しています。
ジャカルタの米国大使館の広報担当者は4日、米海軍が多国籍合同海上演習「コモド2023」に参加するために沿岸戦闘艦を派遣することを明らかにしました。
同報道官は、「この演習によって米国は、人道支援や災害対応など志を同じくする国や同盟国、パートナーと協力して共通の課題に取り組む」ことができると述べました。
中国国防部も先週、インドネシア海軍の招きで駆逐艦とフリゲート艦を派遣し、演習に参加させると発表していました。
演習には米中両国のほか、オーストラリアとロシアなど計36カ国が参加しました。
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近年、何かと米中対立が報じられていますが、テスラのイーロン・マスクCEOや、米政財界の大物が相次いで中国を訪問したり、「非軍事的な作戦」を目的とする軍事演習に一緒に参加したり、米中は対立するだけではありません。
先月のG7でも対中国「デリスキング」が謳われており、「デカップリング」は明確に否定されていました。
協力できるところは協力していこうと言うことですね。
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