ロイター通信の報道によると、米バイデン政権は今年、中国通信大手のファーウェイへの輸出ライセンスを8件取り消しました。その中にはクアルコムやインテルなど技術系企業のファーウェイへの輸出ライセンスも取り消しリストに入っています。これは、ファーウェイの回復に呼応した米国からのさらなる圧力と広く見られています。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
昨年8月、ファーウェイは中国のチップメーカーSMICの先進チップを搭載した新しい5G携帯電話「Mate60 Pro」を発表しました。
ファーウェイの今年最初の6週間のスマートフォン売上は、前年同期比でなんと64%も増加しています。
一方、ファーウェイのスマートカーコンポーネントのラインアップも事業回復に勢いを与えており、2023年末のファーウェイの売上を大幅に増加させています。
2019年、米国のトランプ政権は、ファーウェイが米国内でスパイ行為を行っているとの懸念から、ファーウェイを貿易制限リストに載せました。
それ以来、ファーウェイ向けの部品を供給する米国のサプライヤーは、製品を出荷する前に米国政府に輸出許可を申請する必要があります。
そして2018年から2023年の間に、米商務省が輸出承認したのは、申請総額8800億ドルのうち3350億ドル相当に過ぎません。
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昨年8月に発表されたファーウェイのスマホ「Mate 60 Pro」は、解体分析の結果、中国SMIC製の中国産7ナノメートル・チップ「Kirin 9000s」が使われていることが判明しました。
中国の科学界はこれに拍手喝采を送り、外界は米国の制裁の効果を疑問視し始めました。
さらに、ファーウェイの最新ノートパソコンの分解の結果、TSMCの5ナノメートル・プロセスで製造され、2020年にパッケージングされたKirin 9006Cプロセッサが使用されていることが判明しています。
米国は中国に対して先端半導体の輸出制限を課していますが、中国はあの手この手を使って裏ルートで先端チップを入手しようとしていますし、自国企業に開発させようと躍起になっています。
SMICとファーウェイ、米国の輸出規制にもかかわらず5nmチップを生産目指す - 黄大仙の blog
規制回避? 中国通信大手のファーウェイが米国の大学に秘密裏に資金を提供 - 黄大仙の blog
参考記事
<自由亜州電台>路透社:拜登政府今年已撤销8项对华为出口许可