英国の労働党が総選挙で勝利し、スターマー新首相が貿易や技術問題で中国依存から脱却すべきだと発言したことや、過去に2度の台湾訪問の経験があることが関心を呼んでいます。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
中国外交部の毛寧報道官は、5日の定例記者会見で、中国は相互尊重とウィンウィンの協力に基づき、中英関係を「正しい軌道」に沿って促進することを望んでいるとし、「中国と英国はともに国連安全保障理事会の常任理事国であり、世界の主要経済国である。安定的で互恵的な中英関係の発展は、両国民の根本的利益にかなうものであり、双方が共同で世界の課題に取り組み、世界の平和と発展を促進することにも資するものである。」と述べました。
台湾外交部も同日、スターマー氏の英国新首相就任について、「スターマー氏は2016年と2018年の2度にわたり台湾を訪問し、陳建仁副総統(当時)や邱太三法相と会談したほか、2020年4月に労働党党首に選出された後、台湾と台湾海峡の安全保障への関心と支持を徐々に高めてきた。」と述べました。
台湾外交部はまた、英国は民主主義、自由、法の支配という普遍的価値を台湾と共有する志を同じくするパートナーであることを強調し、「台湾はイギリスと協力し、民主主義のためのパートナーシップを引き続き深め、インド太平洋地域の平和、安定、繁栄を共同で守っていく所存である。」と述べました。
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英国の14年ぶりの政権交代について、日本では台湾問題に絡めた報道はありませんが、スターマー新首相の中国からは一歩引いた発言や、過去の親台的な発言や行動に、中国は牽制し、台湾は期待を寄せています。
英国は昨年TPPへの加盟が正式に承認されており、加盟申請中の中国と台湾の扱いが今後注目を集めそうです。
参考記事
<自由亜州電台>英国新首相两岸政策引关注 中台官方表态