CCTVの報道によると、政治局常務委員、中央書記処書記、中国共産党中央弁公室主任の蔡奇氏は、習近平総書記の依頼を受け、中国共産党中央委員会と国務院を代表して、河北省秦皇島市北戴河で『休暇中』の専門家を訪問しました。これには中国共産党組織部主任の李甘傑氏、中国共産党国務委員会委員の陳毅琴氏、中国共産党政治協商会議全国委員会副主席の江新志氏が同行しました。
米国に拠点を置く中国語放送の希望之声の記事より。
謎に包まれた年に一度の北戴河会議が開催された模様です。
CCTVの報道によると、今年の「休暇活動」に参加する専門家のほとんどは自然科学、工学技術、哲学、社会科学、文化芸術の分野から参加しています。
蔡奇氏は演説の中で、専門家や人材が、習近平の『新時代の中国の特色ある社会主義』思想と「第20期中央委員会第3回全体会議」の精神などを研究し、実践することを望むと述べ、習近平の「二つの確立」、「四つの意識」、「四つの自信」、「二つの維持」などについても言及しました。
この蔡奇のニュースは、今年の北戴河会議が正式に開幕したことを示しています。
昨年も蔡奇は北戴河の休暇中の専門家を訪問し、人民日報は昨年8月に同様の記事を掲載しています。
今年、人民日報は4日の一面に蔡奇の記事を掲載しました。このような注目度の高さは懸念を呼び起こしています。
いわゆる北戴河会議とは、毎年8月に 中国共産党の元・現トップが休暇を利用して北戴河に赴き、一部の専門家を誘って、休暇中に非公式な形で意見交換を行うことを指し、部外者には「北戴河会議」と呼ばれています。
中国共産党第3回中央委員会全体会議(三中全会7/15~18)後、中国共産党のメディアでは習近平の映像報道はほとんどなく、基本的に文字報道のみです。現状、官製メディアは蔡奇を異常に報道し、習近平の地位に対する疑惑を高めているのです。
時事評論家として有名な陳破公氏は、クーデターや習近平の影武者という噂には疑問があるとし、「しかし、私は脳卒中や重病の可能性の方が高いと主張する」と述べました。
習近平の事故の噂は混乱しており、中国共産党メディアは地に落ちているようです。つまり三中全会以前にはほとんど見られなかった形で、習近平に関する報道は減少しています。
独立系映画監督の李軍氏はあるブロガーの統計を引用し、三中全会の前後で、人民日報の習近平に関する報道は前年比で75%近く減少したと紹介しました。別のネットユーザーの集計でも60%以上減少したとのことです。
これに対して、これまで疎外されていると思われていた李強首相は、一気に4回も登場した日もあります。
また、『環球時報』と『新華社通信』も習近平の登場を減らしています。
陳破公氏によると、習近平が病に倒れ、療養が必要なため、党メディアや党機関紙の脱習近平化がこれまで続いてきたとし、「党メディアや党機関紙に習近平の報道を徐々に減らすよう求めたのは彭麗媛だと言われている。」とのことです。
習近平が連日、紙面や見出しを独占していたことが、党内の不満を招いているという噂もあります。そのために三中全会では、あらゆる個人崇拝を禁止する党規約に沿わないという批判がありました。
陳破公氏は、「この党内批判の波には、習近平は困っているに違いない。 もし彼が健康で、権力の座にあり、取り巻きや子分があちこちにいるのなら、誰もあえて言及することはないだろうと思う。習近平は脳卒中で突然倒れたのかもしれないが、誰かがこの問題を提起すると、蜂の巣をかき回すようなものだ。室内にざわめきが起こり、それが大きな反響を呼んだため、三中全会の後、党メディアや新聞での習近平の報道が急に減ったのだ。」と語っています。
中国民主党の王俊濤主席は、三中全会で何かが起こったはずだと主張し、「しかし、習近平の絶対的独裁者としての地位が揺らいだとは到底思えない」と述べました。
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習近平重病説や失脚説は三中全会後から世間に出回っていますが、本当は何が起きているかは表面には出てきていません。
ベトナム共産党書記長逝去を受けて、7月20日に北京にあるベトナム大使館に習近平が弔問に訪れたというニュースが出ましたが、この時の写真も影武者説が流れました。
ただ、一時は失脚説も流れた李強首相が、最近になって表舞台に出る機会が増えており、共産党の上層部に何らかの変化が起きているようです。
参考記事
<希望之声>中南海真有大事发生?北戴河会议登场 央媒高调报导蔡奇异动