中国福建省平潭海事局は10月21日夜突然に、中国人民解放軍が翌22日午前9時から午後1時まで、福建省福州市平潭県牛山島沖で実弾射撃訓練を行い、航行禁止区域を設定すると発表しました。その後訓練についての報道はありません。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
福建省平潭海事局が発表した航行警報によると、中国軍は平潭牛山島沖で実弾演習を実施し、22日午前9時から午後1時まですべての船舶の進入を禁止しました。
台湾の国防部は、これは中国軍が毎年行っている日常的な訓練だと説明しています。
中国軍が今回指定した航行禁止区域の範囲について、台北から165キロしか離れていないが、実際の範囲は平潭沿岸に限られており、台湾国防部は台湾への影響はかなり限定的だと述べました。
台湾の頼清徳総統の双十(台湾の建国記念日)演説の直後、中国軍は台湾周辺で「聯合利剣-2024B」軍事演習を行い、中国の海警も台湾周辺のパトロールのために編隊を展開しました。
習近平国家主席は17日、ロケット部隊を視察したが、軍事専門家は東風26号ミサイル旅団への視察だと分析しています。
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演習の規模や使用された『実弾』が公開されてませんが、演習の行われた海域は台北までわずかな距離しかありませんし、日本の領土領海にも近い位置です。
14日に「聯合利剣-2024B」で台湾を囲むような軍事演習を行ったばかりなのに、わずか10日足らずで近距離での実弾射撃訓練をするのも中国軍の動きが慌ただしくなっているように感じます。
最近習近平国家主席が「戦争に備えよ」と檄を飛ばしたとのニュースもあり、沿岸部の生産拠点を西部(内陸部)に移転するように命令を出し、インドとの国境紛争に関して水面下での交渉が続けられている模様です。
杞憂に終わるのが一番良いのですが、有事への備えは怠らないようにしなくてはいけません。
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参考記事
<自由亜州電台>解放军福建平潭牛山岛实弹射击演习 距离台北165公里