中国共産党が中国・ベトナム国境に、中国国民の逃亡を防ぐために高さ2メートルの国境の壁を建設しました。国境の壁は刑務所の壁とまったく同じように作られており、「ベルリンの壁の再現だ」と言う人もいます。
約900人の中国人技術者が中国・ベトナム国境の鎮南峠でベトナムに向けて出国し、ベトナムの多くのハイテク企業の仕事に応募した、とアメリカに拠点を置く中国語メディアの希望之声が報じました。
SNSに投稿された情報によると、中国人技術者たちはベトナムの複数のハイテク企業で働くために採用されたそうです。
現在、世界中の多くの技術企業が中国を離れ、他の国に移転しており、その多くがベトナムに移転しています。
サムスンはベトナムで東南アジア最大の研究開発センターを構築するために2億2000万ドルを投じました。
フォックスコンはベトナムで新しい工場を構築するために土地を購入しました。
シャープはもともと車の液晶画面を生産するために中国で工場を建設する予定でしたが、ベトナムに10億ドルを投資するように変更しました。
<建設中の壁>
ナイキ、LG、インテル、ユニクロなどは、大量の製造受注を引き受けるためにベトナムに工場を設立しています。
日本でも通商産業省が、2435億円を投じて日本のメーカーに中国から生産ラインに日本に回帰したり、他国に移転することを推進しています。
こうした世界的な中国離れで中国国内の職を失った中国人技術者が、大挙して職を求めてベトナムに移動しようと列をなしたのが最初に紹介した写真です。
これに危機感を持ったのか、中国共産党はわずか数週間で中国・ベトナム国境に高さ2メートルの壁を築きました。
国境の壁と聞くと、トランプ大統領がアメリカ・メキシコ国境に築いた国境の壁を連想しますが、アメリカの国境の壁はメキシコから流入してくる違法移民を防ぐためでした。
中国が築いた国境の壁は、中国から中国国民が違法にベトナムへ移動することを防ぐのが目的です。
SNSに投稿された動画によれば、中国共産党が築いた国境の壁は、コンクリートの柱と鉄筋で構成され、 鉄筋は先端が尖っていて、一列は内側に、もう一列は外側に傾斜しています。
アメリカ・メキシコ国境の壁が高さ9メートルあるのに比べると、たった2メートルの壁にどれほどの効果があるのか疑問ですが、中国共産党の『中国国民が勝手に出て行くのを断固拒否する』意志を示すのには効果があるかもしれません。
SNSでは広西チワン族自治区の国境警察に捕らえられた、ベトナムへ密入国しようとした中国人の動画も投稿されていました。
近年ベトナムの発展は目を見張るものがありますが、来年2021年5月には国民皆参政権(総選挙)が実施される予定であるなど、民主化も進んでいます。
ベトナムは中国と同じ共産党一党独裁国です。そのベトナムが民主化していくのですから、国境の壁は、民主化の波が中国に押し寄せるのを防ぐ目的もあるのかもしれません。
参考資料 *>s
<希望之声>网传一天内900技术工出境越南 中越边境中共急建高墙(视频)
http*://bit.ly/34BuUax
<希望之声>中共高速建成中越边境墙 网友:像监狱墙 柏林墙再现(视频))
http*://bit.ly/37P0y6o