中国国家安全部は、『非常に欺瞞的な』外国の諜報機関に対する警戒を促し、海外の組織が国のハイテク産業機密を盗むために海外在住の中国人スタッフに近づき、騙していると警告しました。
中国国内のニュースサイト百度新聞に掲載された記事より。
中国国家安全部は10日、WeChatの公式アカウントで、海外のスパイ機関が使う手口は『非常に欺瞞的』であり、海外在住中国人は警戒するべきだと警告しました。
中国国家安全部は、外国のスパイ・諜報機関は長い間、ハイテク分野における中国の有利な企業の内部情報を欲しがり、海外に駐在する人員の重要なグループに注目し、様々な手段を使って隊列を固め、スパイ活動を行い、反乱軍に潜入してきたとし、「海外在住の中国人を『熱心な人』という名目で一気に囲い込む手口の中には、非常に欺瞞的なものもあり、高度な警戒心を持って警戒しなければならない。」と述べています。
中国国家安全部は3段階の囲い込みを次のように説明しています。
第1段階は率先して声をかけ、偶然の出会いを作ること。公共の場では慎重に偶然の出会いの機会を作るために、率先して話しかけ、フレンドリーで愛想の良い”愛好家”の姿勢を示し、自分の豊かな社会的資源の錯覚を作成することにより、様々な助けを提供することでターゲットの警戒心を緩め、好意を獲得し、その後、信頼を得る。
第2段階は、ターゲットにとって自分が役に立つようにすることである。多くの場合、率先してターゲットに接触し、挨拶を交わし、人生経験を共有し、会食や交渉その他の方法を通じて個別に会い、その性格的特徴を分析・評価し、ターゲットを惹きつけ、その近くにとどまらせるために的を絞ったプログラムを策定する。
第3段階は、強引に誘い、物事を最後まで明らかにしないこと。誘惑、物質的な誘い、さらには強引な強要など、ターゲットとなる人材の気持ちを絶えず深めていく。このような綿密な罠の中で、海外に駐在する関係者は、国家機密の漏洩の間に、言葉や態度で、警戒心が強くない者もいる。また、国益を売ることを余儀なくされ、決意が足りない者もいる。さらに、共犯者の国家安全を危険にさらすために、外国のスパイや諜報機関に率先して入る誘惑に抵抗できない者もいる。
中国国家安全部は、『熱心な勧誘者』を警戒するために、相手の友好の目的を見極めること、秘密保持の意識をしっかりと確立すること、誘惑に抵抗する能力を高めることなど、3つの警鐘を鳴らしています。
中華人民共和国スパイ防止法第55条は、中国国外のスパイ組織や敵対組織への加入を強要されたり、誘い込まれたり、国家の安全を危うくする活動に従事させられたりした者が、国外の中国当局に適時に真実を説明した場合、あるいは入国後直接、あるいは滞在先の組織を通じて国家安全当局に適時に真実を説明し、悔い改める兆候が見られた場合、当該者は起訴されないと規定しています。
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勘違いされないように念の為確認しますが、この記事は中国当局が、海外在住中国人に対して、外国の情報機関があなたに接触して中国の情報を得ようとするかもしれないから警戒するように、と注意を促しているとしています。
中国当局はとっくに中国在住の外国人や、海外にいる外国人に対して、同様の工作をして中国のスパイにして有用な情報をダッシュしていることはいうまでもありません。
参考記事