10月17日に菅義偉首相は靖国神社に供物を奉納しました。それに対して18日には中国外交部が日本に対して『侵略の歴史を直視し反省しろ』と声明を出しました。
靖国神社では17日から2日間の日程で秋の例大祭が行われました。菅義偉首相は例大祭に合わせた参拝は見送りましたが、内閣総理大臣の名で真榊と呼ばれる供え物を奉納しました。
菅義偉首相は安倍前首相の官房長官時代には靖国神社への参拝も奉納も行ってきませんでしたが、安倍前首相が毎年、春・秋の例大祭に真榊を奉納していたことから、こうした前例を踏襲したものとみられます
大島理森衆議院議長、田村憲久厚生労働大臣、井上信治万博担当大臣も靖国神社に奉納した。
アメリカに拠点を置く中国語ニュースサイト「多維新聞」でも菅義偉首相の靖国神社への奉納を封じていました。
多維新聞の記事では、この件に対する中国の反応も封じていました。
18日の中国外交部の定例記者会見で、趙立堅報道官は記者の質問に答える形で、次のように声明を発表しました。
『靖国神社は海外で行われた日本の軍国主義的侵略戦争を開始する際の精神的な道具であり象徴であり、その侵略戦争の重大な責任を負う14人のA級戦犯を祀っている。
日本側の否定的な行動は、侵略の歴史に対する誤った態度を改めて反映している。
中国は日本側に対し、侵略の歴史を直視し反省し、アジアの隣国と国際社会の信頼を勝ち取るための具体的な行動をとるために、日本側の声明と公約を真摯に守ることを強く求めている。』
趙立堅報道官の言葉への反論を言えば、首相や閣僚の靖国神社参拝は日本の内政だ、いちいち口を出すなということです。
14人のA級戦犯の合祀についてもイチャモンつけてきていますが、死者の魂に対する敬い方が日本人と中国人とで大きく異なります。
日本人はたとえ極悪人であっても、鬼籍に入られた方は丁寧に葬るし、辱めるような扱いをすることはありません。
中国人の場合は、(欧米人も同様らしいですが)、死後に生前の悪事が明らかになった場合には、墓を暴いて骨や遺体を川に捨てるようなことも行うし、当人が跪いた石像を立てて、唾を吐きかけるようなこともするのが中国の文化です。
日本にはそのような文化はなく、”A級戦犯”と認定された人たちもすでに鬼籍に入られているのですから、靖国に祀られるのは当然と考えるのが日本人の心です。
日本人の心を理解できない日本人や日本のメディアがいるのも事実なので、外国人に理解してもらうのは難しいのかもしれませんが、地道に訴えていくしかありませんね。
参考資料 *>s
<多維新聞>日本首相菅义伟向靖国神社供奉祭品 北京回应
http*://bit.ly/35d0uu6
<环球网>日本领导人向靖国神社供奉祭品,外交部回应
http*://bit.ly/2FFl3XF
<中国外交部>外交部发言人赵立坚就日本领导人向靖国神社供奉祭品答记者问
http*://bit.ly/3knFZ4F