中国の副首相を務めていた張高麗は、比較的クリーンなイメージを持っており、彭帅から性的暴行スキャンダルが告発されるまでは、外部からは目立地ませんでしたが、彭帅の告発以後これまでに公の場に姿を現したり、発言したりしていません。
ドイツ国営の国際メディアの徳国之声の記事より。
張高麗は75歳の引退した共産党幹部で、比較的クリーンな経歴を持ち、共産党幹部としての堂々としたイメージを持っており、世界を揺るがす性的暴行スキャンダルに関連していたとは考えられていません。
中国女子テニス界のスターである彭帅は、11月初旬に微博(Weibo)に投稿し、張高麗が10年以上にわたって繰り返し性交渉を強要したことを告発しました。
彭帅は、張高麗が天津市党委員会書記を務めていた頃から不倫関係を続け、2014年には試合後に張高麗の妻もいるアパートで性交渉を強要されたと主張しています。
彭帅の告発投稿はわずか30分ほどで削除され、その後3週間、彼女は公の場に姿を現さず、国際的にテニス界全体が、彭帅の状況を心配し始めました。
張高麗も同様に表舞台から姿を消しており、彭帅の告発投稿に対する公的な反応もありませんでした。
張高麗は、1946年に福建省晋江市で生まれ、厦門大学で経済学の学位を取得しました。 卒業後、広東省の茂名石油会社に10年以上勤務した後、1980年代半ばに政界入りし、広東省副省長や広東省共産党常務委員を務めました。
その後、深圳市、山東省や中央政府直轄市である天津市の党・政府のトップを務めた後、2012年には中国共産党中央委員会政治局常務委員、2013年には国務院副総理に就任しました。
国務院副総理の5年の任期を無事に終え、2018年の全国人民代表大会では副首相を退任しました。
張高麗は、習近平を中心とした7人の常任委員会の中で7番目に位置し、目立たないようにしながらも、多くの大型インフラプロジェクトの実施を監督していました。
張高麗は引退する前は、2022北京冬季五輪の準備を担当し、冬季五輪準備チームの責任者も務めていました。 その役割として、2016年の夏には、来日したIOC会長トーマス・バッハ氏を接待しました。
バッハ会長は11月21日に、彭帅と30分ほどビデオ通話をしたと主張し、その中で彭帅は「大丈夫だ」と言っていと伝えられています。
張高麗は、現首相の李克強にも近いとされ、95歳にして中国政界に影響力を持つとされる江沢民元主席の側近の一人とされています。
国際的には彭帅の安否だけに注目が集まっていますが、中国政府内ではチャイナセブンの名誉と権威に固執しています。
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参考記事
<徳国之声>张高丽:朴素清廉形象毁于一旦?
https*//bit.ly/3nOs2kl
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