国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長は、ウクライナのザポリージャ原子力発電所の状況は、制圧しているロシア軍が、すべての原子力安全対策に違反しているため「完全に制御不能」であると危機を訴えました。
米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。
ロシア軍の支配下にあり、現在はウクライナ人スタッフが管理しているザポリージャ原子力発電所では、2基の原子炉が断続的に運転されていますが、発電所のメンテナンスが十分でないことが改めて懸念されています。
グロッシIAEA事務局長は、「すべての原子力安全対策が守られていない」と述べ、ロシアの占領下にあるため、ウクライナ人スタッフが適切な職務を遂行できず、暴力の脅威にさらされていることに懸念を表明しました。
グロッシ事務局長は、「完全に制御不能」と表現し、IAEAと原発スタッフとの連絡が時々途絶えることもあり、原発の設備や部品の供給が滞り、原発に必要な資源があるかどうかが不明だと述べています。
「IAEAが、チェルノブイリの時と同じようにザポリージャに行き、実際に何が起きているのかを調べて、修理や検査を行い、原発事故の再発を防がなければならない。」
ヨーロッパ最大の原子力発電所であるザポリージャ原子力発電所とIAEAとのつながりは「もろい」もので、コミュニケーションが常にうまくいっているわけではないと、グロッシ事務局長は指摘します。
グロッシ事務局長は、「原発に弾薬が保管されている疑惑があり、ロシア軍の侵攻時に原発が攻撃された疑惑がある。しかし、正直なところ、原発にアクセスできなければ、こうしたことは断言できないし、ロシアとウクライナの双方から相反する証言がある。」と述べています。
ブリンケン米国務長官は、「ロシア軍が原発周辺で「無責任な行動」をし、原発を「核の盾」としている」と非難し、ロシアの関係者は、「ウクライナ軍が、西洋から供給された武器を使って、原発を繰り返し攻撃している」と非難していますが、どちらの情報も確認できていません。
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ザポリージャ原子力発電所が、チョルノービリ(チェルノブイリ)原発や福島原発のような、深刻な事故を起こす前に、ロシアがIAEAの査察を受け入れることを望みます。
また、1日でも早くロシアが占領軍を撤収し、ウクライナ侵略を集結させることを要求します。
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参考記事
<世界新聞網>原能总署指俄占乌核厂后完全失控 促允许专家检查