フィリピンで開催中のアジアカップ女子バレーボール大会で、中国女子バレーボールチームがイランと対戦した際にマスクを着用して試合に臨み、その映像が中国に送られたことで多くの批判を浴び、「なんで防護服を着ないんだ」と皮肉られました。
米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。
海外で競技する中国の選手たちは、中国国内での感染防止策をいまだに厳守しています。
フィリピンで開催されている2022年女子バレーボール・アジアカップで、25日に中国の女子バレーボールチーム全員が白いマスクをつけて試合に臨み批判を浴びました。
『環球時報』の元編集長・胡錫進氏も微博で女子バレーボールチームのマスク着用を批判する声を多く見かけ、「なぜマスクをして試合をするのか理解できない、そもそも感じが悪い」と投稿しています。
圧倒的な批判を受け中国バレーボール協会は、「コートでの経験が浅いため、マスクを外すよう選手に注意を促すのが間に合わず、第1セットでは選手全員がマスクを着用してコートに立っていました。第1セットの後半、マスクをしてのプレーは選手の健康に良くないと気づいたチームは、速やかに注意を促し、選手たちはマスクを外して試合の後半を終えました。」と声明を出しました。
また、中国バレーボール協会は、試合前にすでに参加チームに感染者がいることが判明し、中国女子バレーボール選手個人にも症状が出たため、感染拡大のリスクを防ぎ、選手の健康を守る観点から、競技会場に入る際にマスクを着用するよう求めたと説明しています。
中国科学技術協会の公開サイト「科普中国」では、一般人が激しい運動トレーニングをする際にはマスクの着用は推奨されないと述べています。
マスクをつけて激しい運動をすると、心筋に負担がかかります。マスクが顔にぴったりとフィットし、マスク自体の通気性が悪いため、呼吸の抵抗が大きくなり、内外の空気の流れが悪くなってしまうからです。
マスクをして走ると、より多くの酸素代謝と酸素消費量が自分自身で必要になります。
心肺機能の高い人であれば、適度なランニングであればマスクの着用は通常問題ないでしょう。 しかし、一定のトレーニングを積んでいない人にとっては、息切れ、リズムの乱れ、高心拍などを起こしやすく、呼吸も悪くなり、さらには酸素不足、めまい、胸のつかえなどの症状を起こしやすく、心筋にダメージを与え、心疾患のリスクを高めてしまうことになるのです。
この試合では、中国女子バレーボールチームは冒頭から全員がN95規格のマスクをつけてコートに入りました。第1セットは26-24で落としましたが、マスクを取った中国チームはどんどん調子を上げ、最終的には3-1で逆転勝利し、4連勝でグループAを首位で通過しました。
蛇足ながら、この試合の相手チームのイランチームは宗教的な理由で全員がヒジャーブ(スカーフ)を被っており、「マスクチーム対スカーフチーム」と表現する投稿もありました。
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マスクをつけて試合に臨んだ中国チームを嘲笑うのはちょっと待て! 屋外でもマスクをつけ、マスク警察が闊歩する日本が嘲笑うことはできません。
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参考記事
<世界新聞網>中国女排亚洲杯竟戴口罩比赛 网讽:怎不穿防护衣
<自由亜州電台>女排亚洲杯 中国口罩队vs伊朗头罩队成奇观