北京市高齢化工作委員会事務局と北京市高齢化協会は9月2日、「中国国際サービス見本市-2022知恵と健康サミット」で『北京市高齢化発展報告(2021)』を発表し、北京は正式に中度高齢化社会に突入したことが明らかにしました。
中国国内ニュースサイト百度新聞に掲載された記事より。
『北京市高齢化発展報告(2021)』によると、北京市の2021年末の60歳以上の居住人口は441万6千人で、居住人口全体の20.18%を占め、2020年より11万7千人増加しました。
65歳以上の居住人口は311万6千人で居住人口全体の14.24%を占め、2020年より20万4千人増え、過去5年間で最大の増加率、伸び率になりました。
北京市に戸籍を持つ戸籍人口に限って見ても、60歳以上は383万3,000人で戸籍人口全体の27.5%を占め、そのうち65歳以上は279万2,000人で戸籍人口全体の19.8%を占めています。
2021年の北京市は60歳以上の人口比率が初めて20%を超え、そのうち65歳以上の人口比率も14%を超えており、北京は中度高齢化社会に突入しました。
北京中心部の高齢化率は郊外よりも高いことが分かっています。市内16区のうち、中心部の朝陽区、海淀区、豊台区は60歳以上の定住者人口のトップ3で、それぞれ72万8000人、60万9000人、49万6000人となっています。同じく中心部の東城区、西城区、石景山区は60歳以上の定住者比率のトップ3で、それぞれ27.0%、26.9%、25.1%となっています。
80歳以上のシニア層も64万3千人で、北京市全人口の4.5%を占め、前年の2020年よりも1万人1.6%増加しました。そのうち100歳以上は1417人です。
2021年の北京市民の平均寿命は82.47歳。60歳以上の戸籍人口の男女内訳は、男性183万6千人女性204万7千人で男女比は89.7となっています。
男女比は2019年の90.6から2021年の89.7と減少傾向が続き、高齢者人口における女性の数的優位がますます顕在化してきていることを示しています。
北京市は高齢化社会に直面し、在宅介護ベッドを2021年に合計3500床新たに建設し、医療と介護を組み合わせたベッド数が61500に達し、老人施設での医療サービスの完全カバーを実現しています。
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2021年の日本の高齢化率(65歳以上人口の総人口に占める割合)は29.1%で、東京都に限ると23.4%で、北京市の14.24%よりも高い高齢化率ですが、近い将来に中国が日本を追い抜いて世界一の高齢化社会になると予想されています。
参考記事
<百度新聞>60岁及以上常住人口占比首次突破20% 北京进入中度老龄化社会