チェコ政府は、中国がチェコ国内に密かに設置していた「海外警察署」を閉鎖したと発表しました。「海外警察署」が海外で反体制派への嫌がらせに使われている可能性があるという国際的な反発を受けてのことです。
フランス国営ラジオ放送局RFIの記事より。
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今年9月にスペインに本拠を置くNGO団体「セーフガード・ディフェンダーズ」が、中国が世界各地にこうした「警察署」を設置していると発表したことを受けたものです。
批評家たちは、この「警察署」が中国の政治的反対派を黙らせるために使われていると主張し、一方中国政府は、運転免許の更新など、海外在住の中国国民のためにしかサービスを提供していないと主張しています。
チェコ当局によると、中国はチェコ共和国にある2つの「警察署」を閉鎖しました。チェコ外務省は、中国側に秘密の「警察署」の問題を何度も提起していました。
チェコのヤン・リパフスキー外相は、「今週、中国大使とこの問題について話し合ったが、彼はチェコにあるこれらの「警察署」は閉鎖されたと断言した」と述べています。
2箇所の「警察署」はプラハに拠点を置いていたと、チェコの日刊紙「Denik N」が10月に初めてその存在を報じていました。
プラハのカレル大学の中国専門家は、「秘密警察署」の活動は国際法だけでなく、その国の法律にも違反していると主張しています。
中国専門家は、プラハの秘密「警察署」の責任者の陳金梅が、「これらの警察署は、主に海外の中国人に関する法律、規制、政策に関する共産党の政治的指針を遵守させる役割を担っている」と述べたことを暴露しています。
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アイルランド、オランダは前月、中国に対して同国にある「警察署」の閉鎖を命じ、カナダは調査を開始しています。日本は林外相が中国政府に『懸念伝達』しましたが、実態調査を始めたというニュースは伝わってきません。
参考記事
<rfi>捷克报告中国关闭了两所秘密派出所